その他の東洋古典の名言 酔古堂剣掃

明代末の陸紹の編。十二巻。儒仏道の古典を中心に古今の名言を集めたもので、書名の「酔古堂」は陸家の堂の名、「剣掃」は剣をもって世の穢れを薙ぎ払うと共に自らの憂悶を一掃するという意が込められている。読みは「すいこどうけんそう」


必ず能(よ)く人の忍ぶ能わざるの触忤(しょくご)を忍べば、斯(すなわ)ち能く人の為す能わざるの事功を為す

(並みの人間なら、とても我慢できないような怒りでも、じっと堪えて辛抱すれば、並みの人々には到底できそうもない大きな事業を成し遂げることができる)

病至りて、然(しか)る後に病なきの快きを知り、事来たりて、然る後に事なきの楽しきを知る

(病気になって初めて健康のありがたさがわかる。事件が起こって初めて平穏な日々の楽しさがわかる)

君子に三惜(さんせき)あり。この生学ばず、一に惜しむべきなり。この日間過(かんか)す、二に惜しむべきなり、この身(み)一敗(いっぱい)、三に惜しむべきなり

(君子には三つの惜しむべきことがある。せっかく人間として生まれてきたのに学ばないことが第一に惜しむべきことである。毎日を漫然と過ごしてしまうことが第二に惜しむべきことである。自分で自分の人生を駄目にしてしまうことが第三に惜しむべきことである)

勢(せい)は倚(よ)り尽くすべからず。言は道(い)い尽くすべからず。福は享(う)け尽くすべからず。凡(およ)そ事は不尽の処(ところ)、意味偏(ひと)えに長し

(権勢は頼りにしすぎてはならない。発言はすべて言い尽くしてはならない。幸せも受け尽くしてはならない。何事も尽くさないところに深い意味があるのである)

惟(た)だ書のみ、貴賤(きせん)貧富老少を問わず、書を観ること一巻なれば則(すなわ)ち一巻の益あり、書を観ること一日なれば則ち一日の益あり

(ただ本だけが、その人の地位や境遇や年齢に関係なく、一冊読めば一冊の効用があり、一日読めば一日の効用がある)

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