その他の東洋古典の名言 商君書

戦国時代の政論集、法家の祖の一人である商鞅(しょうおう)の著と伝えられるが、商鞅以前の記述も含まれている。『商子』ともいう。漢代に二十九編あったが、二十六編が現存。厳罰主義や税制、度量衡の統一などを説いた。


治大なれば国小に、治小なれば国大なり

(政治が煩雑であれば国は弱くなり、簡素であれば国は強くなる)

刑を以て刑を去れば、国治まる。刑を以て刑を致せば、国乱る

(刑罰を厳しくすることによって刑罰を必要としない状態にする。それを実行する国はよく治まる。逆に刑罰を軽くすることによってますます刑罰を増やしている。そういう国は混乱を免れない)

国を治むる者は下に断ずるを貴ぶ

(政治というのは、国民がそれぞれの家で是非善悪を判断できるようにすることが大事なのである)

爵禄(しゃくろく)の道(よ)る所は、存亡の機なり

(爵位や俸禄をどんな基準で与えるかが、国家にとって存亡の分かれ目になる)

国の治まる所以(ゆえん)のものは三。一に曰く、法。二に曰く、信。三に曰く、権

(国を治めるためには三つの柱が必要となる。一つ目の柱は「法」である。法を貫徹させるには君主が率先垂範して法を順守しなければならない。二つ目の柱は「信」である。信賞必罰の徹底である。三つ目の柱は「権」である。権力を手放しては統制がきかず、国を治めることはできない)

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