仕事や人生に役立つ致知活用法 あるWEBマーケターの『致知』の生かし方

~先行き不透明な時代のサバイバルスキルを身につける~
WEBマーケティングの世界で活躍する男性(30歳)のインタビュー


Q:『致知』を読むようになったのはいつからですか?

『致知』を読み始めてから実はまだ1年半くらいなんですが、元々は尊敬している知人のある経営者に薦められたのがきっかけでした。
当時は「あり方」の部分じゃなくて、「やり方」の部分でどう違いを見せるか、この点に比重を置いて生きてきたんですが、何かそこの限界に当たっていたというか…。
任せてもらった仕事の商談を進めていてもなかなかいい形にならないことが多い時期でした。

僕のいるマーケティング業界では、そういうときの解決策として、セールスのスキルを学ぼう、セミナーに行こう、というのが一般的です。
ただ、僕はそうじゃないんじゃないかなと。

そこで、最初の話ともつながってくるんですけど、尊敬する経営者でメンター的な存在の方と対話する中で「専門分野のノウハウより一般教養を身につけてみたらどう?」と言われて、「なるほど」と腑に落ちたのです。
その話の中で「例えば、こんなのがいいんじゃないか」と紹介されたのが『致知』でした。


Q:定期購読制というところでハードルの高さは感じませんでしたか?

僕たちの業界では商品価格を日割りにした上でその価値を測るといったことをやるんですが、『致知』の購読料って年間で10,000円とちょっとでしたよね?
日で割っても数十円、一週間でも200円くらいなので、一週間に一度コーヒーを飲むくらいの値段で自分の考え方や行動が変わるのなら、安いと感じましたね。
まあ購読するからには絶対にそれ以上(価格以上)のものは手にしてやろうという思いで注文はしましたけど。


Q:『致知』の第一印象はどうでしたか?

初めて記事を読み終わったとき、これまで大事だとは思ってきたけど、それに向き合ってこなかったことがたくさん載っているなという印象でした。
それまでの僕の情報の取り方はものすごいミクロな、つまり目の前の出来事に対する解決策として情報を取る、といったやり方をしてきたんですけど、『致知』に載っているのは今すぐ役に立つかと言われるとちょっと頭をひねらないと使えないような内容が多くて、例えば5年後にああなりたいとか、10年後にああなりたいっていうビジョンを実現していくために必要な情報が大半というか、そういう内容がとても多いなと感じました。


Q:どんなときに『致知』を読んでいますか?

場所的な話でいうと夜寝る前とか、移動中とか仕事の合間とか、気分転換するときに読むことが多いですかね。
時間的な話では、シーンによってちょっと違うと思うんですけど、考え方の枠組みを広げるために読むことが多いです。
何か考えごとをしていて、少し休憩とかっていうときに『致知』に載っている記事を読んで今までの延長線上にはないことが浮かんだりすることがありますね。


Q:『致知』を読んでいてよかったことは何ですか?

経営者に限らず、世の中で何かしら名を残している人はこういう考え方をしているんだなとか、こういうことを大事にしているんだなとか、そういう人たちの価値基準を知れたのは大きかったですね。
例えば、稲盛和夫さんが「利他の精神」が大切とおっしゃっていますけど、『致知』を読む前は「利他と言いつつもやはり自分の利益になることが一番だよね」とどこかで思っていたところがありました。
でも、『致知』を読み始めてから「利他の精神」の大事とか、多くの人がそうした考え方を大切にしていることが腑に落ちるようになって、これってすごく大きな変化だなと感じています。

あと、これまでは「流れでものを見る」ということはあまりやらずに自分が興味関心のあるところだけを「点でつまみ食い」してきたんですけど、『致知』を読むようになってからは全体の流れを抑えた上で物事を見れるようになりました。
目の前の物事を点ではなく、線で捉えられるようになったという感じですね。
自分の考え方が高く、広く、奥深くなったように思います。

『致知』には歴史や政治経済、哲学や文化といった話が出てくると思うんですけど、そういうキーワードって今までの自分の人生ではあまり深入りしてこなくて、変な話、「それってビジネスに関係ないでしょ」と思っていたところがあったんです。
でも、こうしたキーワードって実はビジネスにもプライベートにもすごく重要だなと考えるようにもなりましたね。


Q:最後にこういう人に『致知』はいいんじゃないかという人にメッセージをお願いします

特にコロナ以降ですが、これから大変な時代がくるんじゃないかといった不安をあおるような話がテレビや新聞で報道されているように感じます。
でも、それをどう解決していくのかとか、どうやったら先行きが不透明な時代の中で理想の人生を歩めるのかといった「答え」の部分に関してはあまり触れられていないように思うんですね。
なので、『致知』は先行き不透明な時代を生き抜くためのサバイバルスキルを身につけたいと思っている人が読んだらいいんじゃないかと思います。

書かれている内容は具体的な話かというと決してそうではないんですが、そこについて自ら自問自答する時間を持つことがすごく大事なんじゃないかなと思いますし、自問自答していく中で袋小路に迷い込んだら、『致知』には「若獅子の会」とか「中今の会」とか読者同士が交流できる場もあるので、そこでアウトプットしてフィードバックをもらい、また自分でそこから考えればいいと思うんです。
「インプット・アウトプット・フィードバックが一つの媒体でできる」「サバイバルスキルが身につく月刊誌」、それが『致知』ですかね。


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