その他の東洋古典の名言 呉子

兵法書。現存は六編一巻。戦国時代の呉起の撰と伝えられるが未詳。武経七書の一つ。魏の武公と呉起との問答体で、戦略、戦術について述べられており、『孫子』と並ぶ兵法書として知られる。

戦いて勝つは易く、勝ちを守るは難し

(戦って勝つことは容易であるが、勝利を維持していくことは難しい)

兵戦の場は立屍(りっし)の地なり。死を必すれば則(すなわ)ち生き、生を幸すれば則ち死す

(戦場は死体を晒す所である。死を覚悟していれば生き延びることもあるが、生きながらえたいと思っていると死ぬものである)

兵を用うるの害は、猶予(ゆうよ)最大なり。三軍の災いは孤疑(こぎ)より生ず

(戦闘する際に害となるのは、優柔不断で決断ができないことであり、全軍にとっての災難は迷ったり疑ったりすることから生じる)

有功(ゆうこう)を挙げて進んでこれを饗(きょう)し、功なきをばこれを励ませ

(戦い終わって、功績を立てた者を顕彰するのはもちろんだが、同時に功績を挙げられなかった者を励ますことも忘れてはならない)

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