その他の東洋古典の名言 孫子

兵法書。計十三篇から成る。春秋時代に呉の闔閭に仕えた孫武の著。戦略戦術の法則、準拠の詳細を説明。古代中国の戦争体験の集大成で簡潔警抜な記述による名文で知られる。後世兵学への影響は大きく、『呉子』『六韜』『三略』などの類書を生じ、それらと総括して武経七書と呼ばれる。

彼を知り己を知れば、百戦して殆(あやう)からず

(敵を知り、己を知るならば、絶対に敗れることはない)

その疾(はや)きこと風の如く、その徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し

(作戦行動に際しては、疾風のように行動するかと思えば、林のように静まりかえる。燃えさかる火のように襲撃するかと思えば、山のごとく微動だにしない)

正正(せいせい)の旗(はた)を迎うることなく、堂堂(どうどう)の陣を撃つことなし

(隊伍をととのえて進撃してくる敵、強大な陣を構えている敵とは戦ってはならない。 ※成語である「正々堂々」の出典)

兵は詭道(きどう)なり

(戦争とはしょせん騙し合いである)

算多きは勝ち、算少なきは勝たず。而(しか)るを況(いわん)や算なきに於(お)いてをや

(勝利する条件がととのっていれば勝ち、ととのっていなければ敗れる。勝利する条件がまったくなかったら、まるで問題にならない)

兵の形は、実を避けて虚(きょ)を撃つ

(充実した敵を避け、相手の手薄をつく)

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