2 月号ピックアップ記事 /エッセイ
そうじの力で運命を開く 小早祥一郎(そうじの力社長/組織変革プロデューサー)
組織を強くする。この信念のもと、累計500社を超える企業を支援してきた小早祥一郎氏。かつては職場に馴染めず、道を見出しかねていた小早氏を変えたそうじとの出合い、そして支援先に次々と変革をもたらしてきたそうじの力についてお話しいただいた。
そうじは確実に他人様のためになり、実践すれば必ずお天道様が何らかの形でお返しをしてくださいます
小早祥一郎
そうじの力社長/組織変革プロデューサー
「君は理念がないからブレるんだ」
尊敬する師匠からそう指摘されたのは、いまから約20年前。脱サラしたものの、本当に進むべき道を見出しかね、自分の浅はかさに舌を噛んでいた折のことでした。
理念とは、言葉を変えていえば究極の目的。企業に理念があるように、私たち一人ひとりにも理念があって然るべきだというのがその師匠の教えでした。
では、私の人生の究極目的は何だろう? この一度きりの人生を、私は何のために生きるべきか?
勉強を重ね、自問自答を繰り返す中で見出したのが、「和の社会をつくる」という理念でした。
エゴを剝き出しにして競争を繰り返すいまの社会に一石を投じ、日本人が本来持つ和の心に基づいて、お互いに助け合い、心豊かに暮らしていける社会の実現に貢献していきたいと決意したのです。
この理念の下に私がいま行っているのが、そうじを通じて企業組織を強くするお手伝いです。
具体的には、委託先の企業様を定期的に訪問し、現場巡回指導、レクチャー、実習、ミーティングなどを通じ、職場に整理・整頓・清掃が定着するよう、意識面と仕組み・技術面の両面から助言を行い、組織改革に繋がる「気づき」や「実感」の機会を提供しています。
プロフィール
小早祥一郎
こはや・しょういちろう――昭和43年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、日産自動車㈱に入社。制度改革のプロジェクトリーダー等を歴任。平成21年㈱そうじの力を設立。累計500社以上の支援先で組織変革に貢献。全国で現場指導や研修、講演活動を展開。著書に『〝そうじ〟をすると、なぜ会社がよくなるのか』(セルバ出版)『8割を捨てて2割に集中する捨てる経営』(スタンダーズ)がある。
編集後記
そうじを通じて、累計500社以上の組織改革を支援してきたそうじの力社長・小早祥一郎さん。会社を訪問すれば経営状況は一目瞭然であり、潰れる会社は必ず汚いといいます。そうじを「本質を明らかにし、究めること」と定義する小早さんの、実践を踏まえたお話が心に響きました。
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