2 月号ピックアップ記事 /エッセイ
仏道の原点 因果応報の真理に学ぶ 窪田慈雲(代々木上原禅堂師家)
仏道に身を投じて70余年。卒寿を迎えてなお禅の指導に勤しみ、人々に御仏の尊い教えを説き続ける窪田慈雲老師。「積善の家に余慶あり」の金言にも通じる仏教の神髄、因果論についてご自身の修行体験を交えて紐解いていただき、困難な時代、憂い多き人生を力強く生き抜く心得を伝授していただいた。
日々善きことを思い、善きことを行い、たとえ苦難がやってきても「よし来た!」と受けて立つ。それはまさに「積善の家に余慶あり」という金言に則った生き方とも言えましょう
窪田慈雲
代々木上原禅堂師家
17歳で仏門を叩き、在家で参禅を続けて早73年。齢を重ね、卒寿を迎えたいまも、私は東京の代々木上原に構えた禅堂に一般の方々をお迎えし、法話や坐禅指導を続けております。
俗心からはとうに離れ、我が身はすべて仏果にお任せする心境に至っておりますが、お釈迦様の尊い教えを一人でも多くの方にお伝えしたいという思いは些かも衰えることはありません。難解な印象を持たれるお釈迦様の教えも、その原点を辿れば実に簡単明瞭であり、実践すれば運命を大きく好転させる力があることを知っていただきたいのです。
かような次第で、この度は仏陀の原点についてお話をいたしますが、その前に、私が仏道へ導かれたいきさつについて触れておきたいと思います。
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▼窪田老師には、仏教の白眉とも言える教えの数々を紐解いていただきました
-人は死んでどこへ行くのか
-私たちと同じように悩み修行を積んだお釈迦様
-自我意識こそが迷いの根源
-簡単明瞭なお釈迦様の教え
-いかに運命を切り開くか
プロフィール
窪田慈雲
くぼた・じうん―昭和7年東京生まれ。17歳の時に安谷白雲老師と初相見し、44年受戒。47年に大事了畢の証明、慈雲軒の軒号を授かる。白雲老師遷化後は山田耕雲老師に師事し、嗣法を経て平成元年に三宝教団第三世管長就任。16年退任後は、代々木上原禅道場や経営者向けの坐禅会で指導。著書に『道元禅師の心』『心に甦る「趙州録」』(共に春秋社)などがある。
編集後記
御年90にしてなおご壮健。代々木上原禅堂師家の窪田慈雲さんに、仏教の因果論を平易に説いていただきました。お話に際し、『致知』のおかげで人々の心の平安が促進され、日本の安泰が保たれているとの有り難いお言葉を賜りました。信頼にお応えすべく、一層精進してまいります。
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