四書五経に学ぶ人間学 易経
儒教の基本書籍である五経の筆頭に挙げられる経典で、東洋思想の根幹をなす哲学書。周代に大成されたことから『周易』ともいう。宇宙・人生の森羅万象を陰陽の変化によって説明し予言している。
積善(せきぜん)の家には余慶(よけい)あり。積不善の家には余殃(よおう)あり
(善行を積み重ねてきた家は、孫子の代に至るまで幸せに恵まれる。不善を積み重ねてきた家は、後々まで必ず禍を受ける)
天行(てんこう)は健(けん)なり。君子以て自ら彊(つと)めて息(や)まず
(天の運行は一瞬のやむ時もなく、力強く巡っている。君子もそれに和して、勉め励むことをやめてはならない)
二人心を同じうすれば、その利(するど)きこと金を断つ
(二人が心を合わせると硬い金属をも断ち切るほどの力を発揮する。 ※成語である「断金の交わり」の出典)
君子は豹変(ひょうへん)し、小人は面(おもて)を革(あらた)む
(君子は常に自己革新をはかっているが、小人は表面を改めるだけで本質的には何の変化もない。 ※成語である「君子豹変す」の出典)
窮(きゅう)すれば則(すなわ)ち変ず。変ずれば則ち通ず
(物事が究極まで進行して行き詰まると、そこに変化が生じてくる。変化が生じると新しい道が開けてくる)
天を楽しみ命を知る、故(ゆえ)に憂えず
(天命を自覚し、それに安んずれば、くよくよすることもない)
君子以て小人を遠ざく。悪(にく)まずして厳なり
(君子はくだらない人間を近づけない。相手を憎んで遠ざけるのではなく、威厳によって近づけないのである)
今月の致知
最新号 7月1日 発行/ 8 月号
-
さらに参ぜよ三十年
栗山英樹(北海道日本ハムファイターズ チーフ・ベースボール・オフィサー)
横田南嶺(臨済宗円覚寺派管長)
-
震災を乗り越えさらに前進する【経営の要諦は大義にあり】
小田禎彦(和倉温泉加賀屋代表)
柳内光子(山一興産社長)
-
脳が求める生き方——さらに前進する人の思考はどこが違うのか
林 成之(スポーツ脳科学者)