5 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
いまを生きる 榎木孝明(俳優)
時代劇から現代劇まで、俳優として幅広い作品に出演してきた榎木孝明氏。俳優業の傍ら、アジアへの旅や絵画、古武術、不食と、新しい世界に果敢に挑戦し、自らの可能性を追求し続けている。氏を突き動かすものは一体何か。無我夢中で駆け抜けたという20代の足跡から見えてくる、自分らしく生きるヒント——。
人生で起こり得ることに、偶然はありません。
やりたい・やりたくない、合う・合わないで選択するのではなく、「偶然は必然」と受け止め、来るものすべてに100%の力を注いでいく。
「いま」を生き抜いた先に、自分なりの生き方が見えてくるはずです
榎木孝明
俳優
私の20代は「いま」を無我夢中に生き抜いた10年間でした。過去を悔やまず、未来を思い煩わず、ただひたすら目の前のことをやり続けたことで、決してぶれない自分軸が養われたと実感します。
1956年、鹿児島の教師の家系に生まれました。物心つく頃から絵を描くことが好きで、高校卒業後は美大を目指して上京します。
一介の若者であった私にとり、東京はすべてが刺激的でした。何か新しいことを始めたい。そんな思いが沸々と湧き上がっていた折、偶然目に飛び込んできたのは「あなたもなれる。明日のスター」と記された劇団員募集の広告でした。
「俺もスターになれるかもしれない」という軽はずみな感覚で小劇団に入団。すると、自分の体と心で表現することが楽しくて仕方なく、20歳で武蔵野美術大学に入学後も舞台に立ち続けました。そうして芝居にのめり込むうちに、本格的に芝居を学びたいという思いが強まっていったのです。
芝居を学ぶ場として次に選んだのは、 ……(続きは本誌にて)
▼「劇団四季で学んだこと」「自分探しの旅で見つけたもの」「自我を捨て去る」等、芝居の道一筋に歩んできた榎木氏の20代の足跡には、あらゆる年代に通ずる仕事・人生の要諦が凝縮されています。全文は本誌をご覧ください!
【写真=1981年、25歳の時に劇団四季の舞台『オンディーヌ』で初主演を務めた榎木氏】
プロフィール
榎木孝明
えのき・たかあき―—昭和31年鹿児島県生まれ。武蔵野美術大学デザイン科に学び、劇団四季入団。59年NHK朝の連続テレビ小説『ロマンス』でテレビ主演デビュー。その後俳優として映画『天と地と』、制作・主演『半次郎』『みとりし』、テレビ『浅見光彦シリーズ』、NHK大河ドラマ、舞台など多方面で活躍。その傍らアジアを中心に世界各地を旅し、世界の風景を描き続ける。著書に『エターナル・トラベラー』(でくのぼう出版)など多数。
編集後記
榎木さんとの出逢いは、本年1月。『致知』2023年12月号にご登場いただいた日本看取り士会会長・柴田久美子さん主宰の映画『みとりし』上映会への参加がきっかけです。『みとりし』で主演を務められた榎木孝明さんが当日来場されると伺い、ご挨拶の機会を賜ったことで本企画が実現しました。厳しい芝居の世界を生き抜いてきた榎木さんのご体験談から、秘めたる可能性を開花させるヒントが見えてきます。
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