3 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
人生は仕事の中でしか学べない 林 文子(前横浜市長)
トップセールスとして自動車業界を牽引したのち、BMWやダイエーをはじめとした大企業の経営職を歴任。2009年からは横浜市長を3期務め、待機児童数全国ワーストワンからゼロを実現した林文子氏。いまなお3社の社外取締役を務め、仕事に余念がない。しかし、職を転々とした20代は辛酸を嘗めた日々だった。異色のキャリアを振り返っていただき、道なき道を開く要諦を探る。
営業の究極は、お客様のほうから販売員を喜ばせたいと思ってもらえるか否かです。
どんな人に出逢ったとしても、このひと時を気持ちよく過ごし心の底から楽しかったと思っていただきたい。
その心掛けで日々過ごすことで、一人のお客様の後ろには10人のお客様がいるように、思いがけない出逢いに結びついていくものです
林 文子
前横浜市長
私の20代を振り返ると、理不尽な目に遭いながらも耐え続けた、まさに「忍耐」の10年間でした。男女雇用機会均等法が施行される以前から働き、思い通りにいかない現実に何度もぶつかりました。
けれども味わった悔しさを糧に、目の前の仕事に一所懸命励んだ。その経験の積み重ねが、人生の礎を築いてくれたのだと実感します。
戦後間もない1946年、東京の世田谷に生まれました。父は築地の青果市場の仲買人を務め、質素な生活ではありましたが、ご近所の方々からも可愛いがられて、幸せな暮らしそのものでした。
物心つく頃には芝居好きな父に連れられ、歌舞伎座や映画館に足繁く通いました。劇場に漂う独特の匂い、お囃子の音、役者たちが見せる迫真の演技……。その一つひとつが心に沁み渡るようで、子供ながらに魅せられていきました。
また、本を読むことも好きで、……
▼「母から学んだ勤勉な生き方」「人生を変えた車販売との邂逅」「一つひとつの出逢いに感謝する」等、紆余曲折を経て、天職に巡り合った林さんの足跡には、運命を開く要諦が詰まっています。全文は本誌をご覧ください!
プロフィール
林 文子
はやし・ふみこ―—昭和21年東京都生まれ。40年都立青山高等学校卒業後、東洋レーヨン(現・東レ)に入社。52年ホンダの販売店に入社しトップセールスとして活躍。その後平成11年ファーレン東京社長、15年BMW社長、17年ダイエー会長兼CEOなどの経営職を歴任。21年横浜市長に当選し、3期を務め上げた。現在はコーエーテクモ他2社の社外取締役を務める。著書に『会いたい人に会いに行きなさい』(講談社)『一生懸命って素敵なこと』(草思社)など多数。
編集後記
ファーレン東京、BMW、ダイエー……錚々たる大企業の経営職を歴任したのち、横浜市長を3期務め上げた林文子氏。このたび2006年7月号以来、実に18年ぶりにご登場いただきました。女性が働きづらい時代を歩んできた氏の体験談から、情報に翻弄されない、いまを力強く生きるヒントが見えてきます。
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