3 月号ピックアップ記事 /インタビュー
「なにくそ、負けてたまるか」その精神が僕の魂に火をつけた 豊島雅信(スタミナ苑)
連日長い行列ができることで知られる焼き肉店が東京の下町にある。一見、どこにでもある店のつくりだが、国内だけでなく海外からも名だたる人たちが足を運ぶ。スタミナ苑を日本一の名店に育て上げた豊島雅信氏はどのような哲学の持ち主なのか。その波瀾万丈の人生を交えてお話をお聞きした。
人間、誰だって一所懸命やっていると言うんだよ。「僕、手を抜いていました」なんて言う人は一人もいない。
だけど、一所懸命のその先に一歩進めるか、進めないか。要するに人が一日に10時間働くとしたら30分余計に働けるかどうかなんだ
豊島雅信
スタミナ苑
――先日、スタミナ苑の料理が食べたいと思い、2時間並んでようやく店に入ることができました。味も絶品でしたが、それにしても大変な人気ですね。
〈豊島〉
2時間は早いほう。長い人は3時間、4時間、普通に並んでいるからね。店がある足立区鹿浜はJRも地下鉄も通っていない辺鄙な場所なんだけど、都内はもちろん地方、海外からもわざわざ足を運んでくださるんです。この間もNHKのテレビを見たと言ってハワイやニューヨーク、ドイツのドレスデンからわざわざ食べに来た人がいたよ。
――「総理大臣も並ぶ店」としてメディアでも評判ですね。
〈豊島〉
おいらのポリシーとして総理大臣だろうが有名芸能人だろうが人気作家だろうが一切予約は受けつけない。
あの小渕恵三さんも現役の総理の頃、並んで待っていた。食っている最中に「小渕さんですよね」としょっちゅう話しかけられていて「似てるでしょ。よく間違われるんだよね」と笑ってごまかしていたんだけど、レジの近くではSPが立ちっ放し(笑)。
安倍晋三さんも最初は奥さんと来て、あんまり行列ができていたのでその時は帰っちゃった。後で作家の林真理子さんと一緒にやってきたかな。
――そこまで行列ができる人気の理由を、どう感じられていますか。
〈豊島〉
それは並んでいる人に聞いてみたら分かるんじゃない?(笑)。手前味噌だけどさ、……(続きは本誌をご覧ください)
プロフィール
豊島雅信
とよしま・まさのぶ――昭和33年東京都生まれ。兄が母親と始めた焼き肉店「スタミナ苑」に15歳から加わり、以来、ホルモンひと筋50年を歩み、スタミナ苑を行列の途切れない名店に育て上げる。平成11年にはアメリカ生まれのグルメガイド『ザガット・サーベイ』日本版で総合1位を獲得。平成30年には『食べログアワード 2018』ゴールド受賞。著書に『行列日本一スタミナ苑の繁盛哲学』(ワニブックス)。
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