3 月号ピックアップ記事 /第一線で活躍する女性
本当に子供のための幼稚園を創る 天野優子(風の谷幼稚園園長)
毎号分野を問わず、人生を真剣に生き、一隅を照らしている女性にフォーカスしている連載「第一線で活躍する女性」。創刊当初より読者の皆様からの高い人気を得ている人気連載です。
今月は、神奈川県川崎市麻生区の自然豊かな丘の上で、子どもの体験を重視する教育で注目を集める「風の谷幼稚園」園長の天野優子さんにご登場いただきました。
だから人の幸せというのは、お金とか名誉とかそんなことじゃなくて、お互いに思い合う心が家庭の中にあることだと思う。
日常の繋がり、温かさを感じられることが本当の幸せなんです。だから余計に子どもをちゃんと育てたいという思いに繋がっていくんです
天野優子
風の谷幼稚園園長
──天野先生は神奈川県川崎市にある6,000坪弱の雄大な自然の中で、理想の幼稚園を運営されていると伺いました。この園には子どもたちの伸びやかでイキイキした声が響き渡っていますね。
〈天野〉
風の谷幼稚園は本当に子どものためを考えた園として、1998年に立ち上げました。現代保育の〝三種の神器〟といわれる「スクールバス・給食・延長保育」がなく、当初は99%の人から猛反対されました。
それでも、「人間としての誇りを持ってしっかり生きていく。そんな力を持った子どもたちを育てたい」、この思いのもとに26年間続けてきたことで卒園生は1,350人を超え、世界を舞台に活躍するプロサッカー選手の久保建英君をはじめ、医学系に進んだ人など皆がそれぞれの場で輝き出しています。
この園にはブランコなどの遊具はないので、大自然の中で子どもを自由に育てていると思われがちですが、そうでもありません。自由にのびのびと言うと聞こえはいいのですが、ともすると自分勝手で気分的な行動を許容することになってしまいます。
──幼児にとっては単なる自由はかえってよくないと。
〈天野〉
私は幼児は自由というより、……(続きは本誌をご覧ください)
プロフィール
天野優子
あまの・ゆうこ――昭和21年神奈川県生まれ。大洋漁業(現・マルハニチロ)に約10年務めた後、幼児教育に従事するべく東京保育専門学校に通い、31歳で保育士と幼稚園教諭の免許を取得。16年間、保育園と幼稚園に勤務し、平成10年に風の谷幼稚園を開園。これまで26年間で卒園生は約1,350名、サッカー日本代表の久保建英選手もその1人。令和5年に奇跡の幼稚園を追ったドキュメンタリー映画が制作された。著書に『3歳は人生のはじまり』(ひとなる書房)『時代遅れの最先端』(ニューメディア)など。
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