3 月号ピックアップ記事 /インタビュー
人々の心に笑顔と希望の灯火を届けたい 梅津絵里(車椅子インフルエンサー)
愛する人との結婚生活がスタートし、人生の幸せを噛み締めていたまさにその時、難病の全身性エリテマトーデス(SLE)を宣告された梅津絵里さん。6年間に及ぶ壮絶な入院・闘病生活を経て、いま人々の心に笑顔と希望の灯火を届けたいとの思いで社会活動に尽力する梅津さんに、絶望の中で掴んだ暗闇を突破する心の持ち方、自分らしい人生を生きるヒントをお話しいただいた。
【写真=舞台でパフォーマンスを行う梅津さん(左)とBEYOND GIRLSのメンバー小澤さん(中央)、中嶋さん(右)】
どんな状況でも、何とかぐっと踏ん張って心に小さな希望の灯火を絶やさず持ち続ければ、必ず暗闇を突破できる時、生きていてよかったと思える瞬間が訪れるんです
梅津絵里
車椅子インフルエンサー
――梅津さんは難病の全身性エリテマトーデス(SLE)にも負けることなく、車いすモデルやSNSでの情報発信など、様々な活動に取り組まれています。最初にSLEとはどのような病気なのか教えていただけますか。
〈梅津〉
SLEは自己免疫疾患とも言われる膠原病の一つで、本来ならウイルスなどを撃退して自分を守ってくれるはずの免疫機能がバグを起こし、自分自身を攻撃して体のあちこちに炎症が起こってしまう難病です。特にSLEは皮膚や関節、内臓や中枢神経……ありとあらゆる場所に炎症が起こり、発疹や強い倦怠感、発熱や痛みといった様々な症状が一度に、あるいは経過と共に現れてきます。
また、関節リウマチやベーチェット病など様々な種類がある膠原病の中でも、SLEは2番目に患者数が多く、そのほとんどが10代から40代までの女性です。
九対一の割合で圧倒的に女性患者が多いので、おそらく女性ホルモンが発症に関わっているのではないかと言われています。
――治療法はあるのですか。
〈梅津〉
基本的には副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制剤を服用することで症状をコントロールしていくしかなくて、いまのところ完治させる方法はないんですよ。ですから、画期的な新薬が開発されない限り、SLEとずっと向き合っていかなくてはいけないんです。
――SLEを発症したのは何歳の時だったのですか。
〈梅津〉
私は秋田の田舎育ち、外で遊ぶのが大好きな子供で、……(続きは本誌をご覧ください)
プロフィール
梅津絵里
うめつ・えり――1977年秋田県生まれ。聖徳大学短期大学部保育科卒業後、フィットネストレーナーや保育士を経て幼稚園教諭に転職。2003年結婚を機に東京から福岡に移住。2005年難病で膠原病の一種である全身性エリテマトーデス(SLE)を発症。6年にも及ぶ壮絶な闘病、リハビリを経て退院。その後は、病気や障碍を抱える大人の女性が交流する自主コミュニティ「Handycapped Womenオトナ女子」を立ち上げる。2018年から車いすタレントとして活動。車いすチャレンジユニット「BEYOND GIRLS」の結成を通じて、人々に笑顔と希望を与える活動に取り組んでいる。
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