幸せな後半生真っ盛り 帯津良一(帯津三敬病院名誉院長)

かつてない長寿時代、果たして幸せな生き方とは何か、幸せな死に方とは何かが強く問われています。
がん治療の最前線にいた帯津良一医師は、1987年に〝ホリスティック医学〟――体・心・命が一体となった、人間まるごとを対象とする医学――と出逢って感銘を受け、独自の養生(ようじょう)論を提唱してこられました。
本連載〈現代の養生訓〉では、自身が体験した患者との出逢い・別れ、日本に脈々と伝わる養生法、そして日々の生活での心がけといった視点を交えて、養生の指針を綴っていただきます。

第2回のテーマは「幸せな後半生真っ盛り」。肩肘張らない帯津医師の日常が明かされます。

人生の幸せは後半にあり

帯津良一
帯津三敬病院名誉院長

晩酌も若い時と少しも変わらず楽しんでいます。

休肝日はありません。酒の質も量も変わりません。ただし、晩酌を何処で行うかによって、その内容が多少変わってきます。例えば川越の病院の職員食堂の場合はまず350㎖の缶ビールを一缶飲んだあとウイスキーのロックを3~4杯。手酌ですから量は正確には量りませんが、ダブルより少し多いかというところです。

病院の外の行き付けの店の場合は、まず「S」なる居酒屋さんでは生ビールの中ジョッキを2杯のあと、口切り一杯のウイスキーのロックを2杯。これまた行き付けの鰻うなぎ屋さんでは生ビールの中ジョッキを1~2杯のあと麦焼酎の口切り1杯のロックを2杯というところです。

こうして較べてみますと私の毎夕の酒量というものが時と場合によらず、ほぼ一定していることが分かります。病院を開設して以来41年間、少しも変わりません。

飲み過ぎることもなければ、飲み足らないこともありません。これこそが我が酒道であると嘯(うそぶ)いています。晩酌を我が養生法の上位に置く所以でもあります。




今回は、貝原益軒の「人生の幸せは後半にあり」という思想から発展して【晩酌の養生法】【睡眠と常用薬】について広く紹介!

プロフィール

帯津良一

おびつ・りょういち――昭和11年東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、同医学部第三外科、都立駒込病院勤務を経て57年埼玉県川越市に帯津三敬病院を設立(平成13年より現職)。日本ホリスティック医学協会名誉会長、日本ホメオパシー医学会理事長。『帯津三敬病院「がん治療」最前線』(佼成出版社)など著書多数。


編集後記

日本におけるホリスティック医学の第一人者にして、87歳の現在も医療現場に立ち続ける帯津良一医師の〈現代の養生訓〉。情報が溢れる現代社会において体・心・命をまるごと捉えたその養生法からは今後も毎月、目が離せません。

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