腸は最大のパワースポット桜華純子（脳腸セラピスト）

心身一如と言われるように、体と心は繋がっており、健康でよき人生を全うするにはどちらか一方を労(いた)わるだけでは片手落ちです。月刊『致知』連載「大自然と体心」では、そのどちらをも養生する術を、各界の識者に解説いただいています。
今回は〝第二の脳〟と呼ばれ、体内のセロトニン（幸せホルモン）の約９割を分泌する腸を元気にし、心身共に豊かな生き方を実践する脳腸セラピスト・桜華純子さんにご登場いただきました。

人間の体のすべての根源は腸が司っているといっても過言ではありません

桜華純子
脳腸セラピスト

脳腸(のうちょう)セラピーという言葉を聞いたことはありますか？

古くから脳腸相関と呼ばれ、脳と腸は互いに密接に関わり合っていると言われてきました。そもそも生物の起源を遡(さかのぼ)ると、単細胞生物が多細胞生物に進化した過程で最初にできたのが口と腸と肛門で、腸が進化して脳や心臓などの臓器が誕生しました。ですから、人間の体のすべての根源は腸が司っているといっても過言ではありません。

また、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは脳から分泌されると思われがちですが、実は９割以上が腸に存在しています。これらのことを考えると、私は「腸は最大のパワースポット」だと思うようになりました。

パワースポットに行くと波動やエネルギーを分けてもらえるように、自分の腸を整えパワースポットにできれば自ら幸福感を生み出し、心身共に健康で幸せに過ごせるのではないか――。そんな思いから誕生したのが「脳腸セラピー」の考えです。

これまで２万人近い方々の相談を受けてきましたが、皆さん抱える悩みは千差万別でも、９割の方の根本的な原因は自律神経の乱れにありました。慢性的なストレスにより頑張り屋な人ほど腸が疲れ、汚れている傾向がありました。

　・　・　・

私自身、２０歳まで芸能界にいたこともあり、痩せていなければいけないという考えに囚われ、ダイエットとリバウンドを繰り返した辛(つら)い時期がありました。そうした経験を経て、実体験を通じて体系化していったのが本欄で紹介した脳腸セラピーなのです。

腸を整えることで、自律神経のバランスが整う、血流が改善される、肺活量が増える、肌の調子が良くなる、気分も爽快になるなど様々なメリットがあります。それらが相乗作用を起こすことでその人の波動・エネルギーが高まっていく。これが「腸は最大のパワースポット」と呼ばれる所以(ゆえん)です。

本欄では桜華さんに、様々な視点から〝脳と腸〟を元気にし、幸せな人生を送る習慣術を紹介いただいています！

◇腸は最大のパワースポット　便は腸からのラブレター
◇脳と腸を整える習慣　～食事・運動・睡眠・メンタル～
◇すべての人は幸せになるために生まれてきた

プロフィール

桜華純子

おうか・じゅんこ――昭和49年秋田県生まれ。13歳の時に河田純子の名前で歌手デビュー。20歳で芸能界を引退し、エステティック、アーユルヴェーダ、台湾式リフレクソロジー、経絡トリートメントなど様々なジャンルの修業を積み、平成21年に女性のためのトータルサロン「サロン・ド・エンジェル・エンジェル」をオープン。これまでに1万人以上の心と体のケアを行う。著書に『幸せになりたかったら、腸を整えなさい』（フォレスト出版）などがある。