ギブ・ギブ・ギブ&テイクの姿勢が人生を切り開く 山岡彰彦 (アクセルレイト21社長 )

コカ・コーラ社の営業職としてセールス日本一を達成。ボトラー社から日本コカ・コーラ社への初の出向者となった山岡彰彦氏。入社当時は辛酸を舐める日々だったという氏は、いかにして日本一の頂へと上り詰めたのか。山坂を乗り越えてきた足跡を振り返っていただき、成功のヒントを探る。

私が日本一になることができたのは、私に特別な能力があったわけではありません。

いままでの延長線上に囚われず、創意工夫を重ねたこと、一つひとつの出逢いを大切にし、多くの人たちに助けてもらったおかげです

山岡彰彦
アクセルレイト21社長

――山岡さんは今年6月に自身の体験を赤裸々に綴った『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』を上梓されました。本書はどんな思いで世に出されたのでしょうか。

〈山岡〉 
私は6年前に定年を迎えてからは、これまでの経験を踏まえて企業や大学で研修・講義を行ってきました。その中で常々感じていたのは、多くの人々が漠然と毎日を送っているということです。

ああなりたいと思いながらも、日々の忙しさにかまけ、何も行動を起こさないまま年齢を重ねてしまう。その結果、これまで会社で通用していたことも、社外では通用しない現実に気づく。自分が目指すものを明確にし、そこに向かって人や体験から主体的に学びを得ていかなければ、後々取り返しがつかなくなってしまうのです。

――何気なく毎日を送っているだけでは、自分の身にならないと。

〈山岡〉 
ええ。かくいう私も、かつては毎日を漠然と生きる一人でした(笑)。けれど、営業の仕事を通して多くの人から教えを乞うにつれ、小手先のスキルやテクニックではない、自分を支える〝木の根〟のようなものが少しずつ養われたと実感しています。

拙いものですが、私が現場で泥くさく培ってきた学びを伝えることができれば、何かヒントを与えられるのではないか。自分の頭で考え、行動するきっかけにしていただきたい。そんな思いを本書に託しました。

有り難いことに多くの方々から反響をいただき、感慨は一入でした。

――研修や講義を行う上で特に心掛けてきたことはありますか。

〈山岡〉 
研修前に必ず伝えることが3つあります。1つ目は、全体を俯瞰して物事を捉えること。2つ目は、

……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~
◇営業の現場で培った学びを次の世代へ
◇「継続して勉強し、知識を蓄える人間が最後に勝つ」
◇行動は言葉よりも雄弁 〝敬店愛品〟の思いこそが営業
◇いままでの延長線上で考えない
◇かくしてセールス日本一を成し遂げた
◇人のために尽くした行為は必ず自分に返ってくる
 
本記事では全5ページにわたって、セールス日本一を達成した山岡さんの体験談をお話しいただきました。

1995年、山岡氏が全国1位に輝いた全国セールスフォースコンテストの表彰式の様子

プロフィール

山岡彰彦

やまおか・あきひこ――昭和32年生まれ、高知県出身。55年大学卒業後、四国コカ・コーラボトリング社に入社。平成7年日本コカ・コーラ社主催の全国セールスフォースコンテストで第一位を獲得後、ボトラー社から初の日本コカ・コーラ社への出向者となる。同社の教育機関で営業担当の教育に携わり、グループ企業の経営企画室長を務める。現在は複数の大学での講義、多数の日系・外資系企業で研修を行っている。著書に『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』(講談社+α新書)がある。


編集後記

地方の営業所からコカ・コーラのセールスで日本一を成し遂げた山岡さんのお話を伺っての印象は、まさに謙虚にして驕らず。過去の実績を誇示することはなく、座右の書や先輩方から受け取ってきた教えについて、いきいきと語られている様子が印象的でした。

2024年11月1日 発行/ 12 月号

特集 生き方のヒント

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