不易流行 北原睦朗(大同生命保険社長)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、トップとして貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。今回ご登場いただいたのは、1902年創業、中小企業に特化して現在約37万社が加入する大同生命保険の北原睦朗社長です。コロナ禍の只中で副社長、次いで社長に就任し、経営環境の悪化に苦しむ企業の支援に奔走。非接触が推奨され業界全体が打撃を受ける中、業績を堅持しつつ新事業の展開で社を発展させてこられました。

お客さまから要望が出る前にお応えしていかなければ、「お客さまに選ばれる会社」であり続けられない

北原睦朗
大同生命保険社長

大同生命の歴史は明治時代、三井家から大坂の豪商・加島屋に嫁いだ広岡浅子が家業の経営に参画し腕を揮う中、業績不振に喘ぐ生命保険会社から要請を受け、事業を引き継いだことに始まります。

当時は生命保険への理解が進んでおらず、加入すれば早死にするという迷信さえ広まっていました。ここで保険業進出を主導したのが他ならぬ浅子であり、1902年に大同生命は創業しました。

なぜ広岡浅子をはじめとする創業者らは、火中の栗を拾ったのか。彼女らには、生命保険が普及すれば「社会の救済」「人々の生活の安定」に繋つながるという強い信念があったようです。以後、この理想に基づいて保険業に邁進し、当社の礎を築いていきます。その歩みを辿るにつけ、浅子こそ〝理念の人〟であり、人並みならぬ行動力も、源泉は己が信じる理念だったと思うのです。

プロフィール

北原睦朗

きたはら・むつろう――昭和34年東京都生まれ。57年中央大学卒業後、大同生命保険入社。営業企画部長、企画部長、T&Dホールディングス専務執行役員などを経て令和2年副社長、3年より現職。


2023年8月1日 発行/ 9 月号

特集 時代を拓く

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