中国の〝超限戦〟から日本を護れ ~いま求められる経済安全保障~ 平井宏治(経済安全保障アナリスト)

世界覇権を目指す中国が目には見えない戦争、日本侵略への地歩を確実に進めているーー。政府、民間企業、大学、研究機関など、様々な領域に入り込み、巧妙な手段で日本の軍民両用技術を盗み取っている中国の驚くべき超限戦の実態を、経済安全保障アナリスト・平井宏治氏に語っていただきました。日本を護るために一人ひとりが何をすべきなのか、覚醒させられる論考です。

国を挙げ、いかに豊かで自由で開かれた日本を子孫に引き継いで行くのかを真剣に考え、行動するのが、まさにいまなのです

平井宏治
経済安全保障アナリスト

中国共産党は、習近平が最高指導者に就任して以降、共産党一党独裁体制、国民監視をますます強固にしてきました。中国共産党は、世界覇権への野心を全く隠すことなく、「超限戦」を仕掛けています。超限戦とは、政治・外交・経済・情報などのあらゆる手段を駆使する武器を使わない戦争のことを言います。経済力や技術力が覇権に直結する時代に入りました。

私の専門である経済安全保障の分野で言えば、超限戦によって日本の様々な企業や大学、研究機関の軍民両用技術が中国に盗み取られ、人民解放軍の最新技術を使う兵器に軍事転用されています。「安全保障はアメリカ、経済は中国」と言う政治家や経済人もいますが、私たちは、中国の超限戦が静かに進行していることを認識しなければなりません。

プロフィール

平井宏治

ひらい・こうじ――1958年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。1982年電機メーカー入社。外資系投資銀行、M&A(企業の合併・買収)仲介会社、メガバンクグループの証券会社、会計コンサルティング会社で勤務後、2016年にアシストを設立。M&Aや事業再生の助言支援に携わりながら、経済安全保障に関する書籍の出版、メディアへの寄稿や講演会を行う。著書に『経済安全保障リスク』(育鵬社)『トヨタが中国に接収される日』(WAC)などがある。


2023年8月1日 発行/ 9 月号

特集 時代を拓く

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