8 月号ピックアップ記事 /第一線で活躍する女性
遠回りした分だけ人生の糧になる 南々子(銀座老舗高級クラブ「ピロポ」ママ)
毎号分野を問わず、人生を真剣に生き、一隅を照らしている女性にフォーカスしている人気連載「第一線で活躍する女性」。創刊当初より読者の皆様からの高い人気を得ている人気連載です。今月は、一流経営者が通い詰める銀座の老舗高級クラブ「ピロポ」にて、長年ナンバーワンを獲得し続けるママ・南々子さんにご登場いただきました。
遠回りした分だけ、それが人生の糧になる
南々子
銀座老舗高級クラブ「ピロポ」ママ
──人間性を売るスタイルとは素敵ですね。
〈南々子〉
やっぱり胡坐をかいた時点で成長が止まってしまうので、常に自分を磨き続けることが大切なのだと思います。
これはこの仕事に限らず、夫婦、友人、恋人関係でも同じで、相手が大切なら大切なほど、絶対に胡坐をかいてはいけないと肝に銘じています。私は「相思相愛」という言葉が大好きなんですけど、お互いが思い合い、支え合わないとどんな関係も長続きしません。
──その謙虚な姿勢がトップを取り続けられる所以なのでしょうね。
〈南々子〉
謙虚ではなく、人一倍臆病なんです(笑)。成績が出せないのが怖いから、自分に自信がないから、目の前のことを一つでもやっておかないと安心できない。自分への暗示のように「仕事の時は全力で」と言い聞かせています。
一番を取れるようになっても、毎回たまたまだと思っていますし、新しい月がスタートしてバックヤードに張り出されている月間の成績グラフが真っ白になる度に、今月は一番になれるだろうかとものすごく不安になるんです。「一週目だからまだ手を抜いて大丈夫」とは思えず、月初から全力投球、一日一日が勝負だと思っています。
──臆病だからこそ努力し続ける。
〈南々子〉
『致知』に登場するような方々に、近道をして成功した人は一人もいませんよね。ですから、私の若い頃の苦労は無駄ではなかったんだなと。いま若い子が苦悩している姿を見ると、「遠回りした分だけ、それが人生の糧になるから頑張れ」と、自信を持って応援しています。
プロフィール
南々子
ななこ――昭和57年秋田県生まれ。米・オハイオ州の大学を卒業後、デトロイトの通訳会社に就職。23歳の時に帰国し、渡米資金を稼ぐため、社長秘書の傍ら赤羽のキャバクラに勤務。半年後に六本木の高級クラブのホステスに転身すると、売り上げ数・指名数・同伴数においてNo.1を獲得。28歳で引退するまで不動の3冠王。33歳で瀬里奈フォーラムグループの銀座老舗高級クラブ「ピロポ」にてホステスの仕事に復帰。令和3年9月ママに。著書に『銀座一流クラブNO.1ホステスに学ぶ 選ばれ続ける女だけが知っていること』(PHP研究所)。
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