9 月号ピックアップ記事 /インタビュー
リーダーの使命は人間を磨くこと 大谷義武(武蔵コーポレーション社長)
コロナ禍で先行き不透明な社会情勢の中、堅調な業績を維持している会社がある。不動産を通じて顧客の資産形成をサポートする武蔵コーポレーションである。日本人としてのアイデンティティーを大切に、ユニークな経営を展開する社長の大谷義武氏に、経営に懸ける思いを伺い、この厳しい状況下で伸びる会社の条件を探った。
日本のために役に立つ人間にならなければならない、日本人の素晴らしさを体現して、後世に伝えていけるような仕事をしたいと考えて、それを経営者の立場で実践しようと考えました
大谷義武
武蔵コーポレーション社長
私が生まれた時にまだ存命だった曽祖母は、その戦争で軍医の息子を失いました。昭和49年に小野田さんが帰還された時には、我が子が帰ってきたように喜んだそうです。その話を聞いていつかお目にかかりたいと願っていたのですが、ありがたいことに晩年の6、7年、折に触れて教えをいただく機会に恵まれました。
小野田さんの強靱な精神力や、日本への思い入れには深く感銘を受けましたが、中でも印象に残っているのが、「人は一人では生きていけない」という教えでした。
たった一人で過ごしたルバング島のジャングルの中では、衣服の綻びすらまともに繕えなくて、自分がいかに弱い存在か、いかに周りの人に助けられて生きていたかを思い知らされたとおっしゃっていました。そうしたお話を伺っていたからこそ、私は三方よしの家族的経営に共感を覚えたのです。
プロフィール
大谷義武
おおや・よしたけ―昭和50年埼玉県生まれ。東京大学経済学部卒業後、三井不動産に入社。平成17年武蔵コーポレーション設立。主に収益用不動産を用いた資産形成のサポート事業を展開。また、販売後の賃貸管理にも力を入れ、独自の手法で管理戸数1万7000戸、入居率96%以上を維持。著書に『大企業は20代でやめなさい』『絶対に後悔しない新卒の「会社選び」』(共に幻冬舎)などがある。
編集後記
武蔵コーポレーション社長の大谷義武さんには、日本人のアイデンティティを大切にする経営についてお話しいただきました。
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