えんじんみょうほうしょういん 中村正己(日本能率協会会長)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。
今回ご登場いただいたのは、全国1,300を超える企業や団体が所属する日本能率協会(JMA)の中村正己会長です。ビジネスパーソンにお馴染みの「能率手帳(NOLTY)」の発行元としても知られるJMA。大学卒業後、同協会一筋に歩まれ、今年でトップ就任10年となる中村会長の原点となったのは、各企業が開発した最先端技術を発掘し紹介する産業振興、展示会の仕事だったといいます。仕事の喜びとは何か、錚々たるベテラン経営者と昵懇になる秘訣、経済活動が沈滞したコロナ禍での奮闘など、仕事に真剣に取り組む人のヒントが散りばめられています。

「縁尋機妙 多逢聖因(えんじんきみょう たほうしょういん)」

よい縁がさらによい縁を尋ねて発展してゆく様は、誠に妙(たえ)なるものがある。いい人に交わっていると、よい結果に恵まれる。私はこの言葉をこれまで大切に生きてきました

中村正己
日本能率協会会長

日本能率協会(JMA)は1942年の設立から来年で85周年の節目を迎えます。この間、企業、団体の「経営革新の推進機関」として活動を続けてきました。具体的にはマネジメントに対する調査研究、人材育成の指導などを行うことで経営刷新を図り、また各種展示会を通して日本経済の発展、ひいては国際社会に寄与することを目的にしています。加盟する企業、団体は今年3月末現在、1,396法人に及びます。

私がJMAに入職したのは約半世紀前の1975年。ご縁を繋いでいただいたのは、衆議院議員の故・園田 直(すなお)先生でした。

園田先生は外相や官房長官を務めた政界の重鎮として知られる人物です。私は中学高校の一級先輩に当たるご子息と親しくしていました。ちょうど学生運動が盛んな頃で、通っていた大学が閉鎖されたため、私は秘書見習いのような立場で先生の事務所を手伝い始めました。卒業に当たり就職の相談をしたところ、「産業界のお役に立つ仕事をしたらどうか」とJMAを勧めてくださったのです。

「嘘はつくな」が園田先生の口癖でした。長い政治人生では誤解、非難を受けたり厳しい試練に直面しながらも、自身の信念を貫かれるのです。その実直な姿勢はいまも私の生き方のモデルとなっています。

JMAに入職し、最初に配属されたのが……
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~本記事の内容~
◇交渉事は一人で臨め
◇コロナ禍にあって黒字化を実現

プロフィール

中村正己

なかむら・まさみ――昭和28年東京都生まれ。明治大学卒業後、50年日本能率協会入職。産業振興本部長、理事、専務理事、理事長などを経て平成28年より会長。


編集後記

取材は6月上旬、東京タワーのお膝元にある日本能率協会の東京オフィスで実施しました。お目にかかってすぐ、言葉の端々から立ち上るエネルギーを感じました。その背後には、仕事を自ら企画して、日本国内はもとより世界各地の商品やサービスを繋ぐことができる楽しさ、そして経済界、企業経営者に貢献できることの喜びがあるのだと思います。日本の経済を支える有名・有力企業は数え切れませんが、その多くが会員として名を連ねる日本能率協会、中村会長の情熱もまた、社会を活気づけている源泉なのでしょう。

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