8 月号ピックアップ記事 /百年企業はどこが違うのか
創業146年 かんだやぶそば 堀田康太郎(かんだやぶそば社長) 藤間秋男(TOMAコンサルタンツグループ会長)

江戸前蕎麦の名店「かんだやぶそば」は、せいろうそばをはじめとする魅力的な品書きと、江戸の粋を堪能できる食事空間で広く親しまれてきた。同店はいかなる歴史を経て、その唯一無二の店づくりを実現したのだろうか。五代目当主の堀田康太郎氏に、同店の知られざる足跡と、将来に懸ける思いをお話しいただいた。

常に10年先、20年先、30年先を見据えて、お客様に喜んでいただけるおいしい蕎麦を提供し続けること。
それが当店の使命と心得て一層尽力していく考えです
堀田康太郎
かんだやぶそば社長
〈藤間〉
「やぶそば」といえば、お蕎麦屋さんの代名詞として広く浸透していますね。その本家本元が御社ですが、そもそもどうして「やぶ」なんですか?
〈堀田〉
諸説あるんですけど、昔、東京の団子坂に蔦屋というお蕎麦屋さんがありましてね。3,000坪もある大きなお店で、裏に竹林があったことから「やぶ」と呼ばれるようになり、その通称が屋号となりました。
そこが神田の連雀町に出していた支店を、蔵前で「砂場」という別の蕎麦屋を営んでいた堀田七兵衛が譲り受け、連雀町やぶそばの初代当主になったのが当社の始まりです。
1880年のことでした。連雀町は廃藩置県まで武家屋敷が軒を連ねていた所で、広い跡地に庭を設えた趣のあるお店を構えることができました。当時はまだ明治政府ができたばかりの混沌とした時代で、そこからいろんな苦難を乗り越え、今年で創業146年になります。
〈藤間〉
どんな苦難がありましたか。
〈堀田〉
関東大震災の時は近隣が全部焼け野原になったそうです。それでも9月1日の被災後、いつ頃から再建を始めたのかは分からないんですが、その年の大晦日には営業したという記録があるんです。
〈藤間〉
あの大震災の年の暮れにはもう営業を再開された。
〈堀田〉
初代がまだ存命の時で、……(続きは本誌にて)
~本記事の内容~
◇様々な苦難を乗り越えて
◇新しいことをやっていいと後の代に伝えること
◇料理は愛情
◇「答えは数字だよ」
◇チャレンジできる環境を整えること

〈ホスト〉
藤間秋男(とうま・あきお)
TOMAコンサルタンツグループ会長
昭和27年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。公認会計士税理士。明治23年創業の藤間司法書士事務所の末裔として、昭和57年藤間公認会計士税理士事務所を新規創業。230名の総合コンサルファームにTOMAグループを成長させ、平成29年より会長。著書に『中小企業の事業承継はじめに読む本』(すばる舎)『100年残したい日本の会社』(扶桑社)など多数。
プロフィール
堀田康太郎
ほった・こうたろう――昭和46年東京都生まれ。高校卒業後、都内や関西の名店で修業を積み、平成8年にかんだやぶそばへ入社。令和5年に父・康彦氏の後を継いで五代目当主となり、社長に就任。
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