ブランドは細部に宿る 柴田陽子(柴田陽子事務所代表/ブランドプロデューサー)

ブランドプロデューサーとして渋谷ヒカリエやローソンの「Uchi Café SWEETS」シリーズを成功へと導いてきた柴田陽子さん。22年前に立ち上げた柴田陽子事務所、通称「シバジム」は営業活動を一切していないのに、仕事の依頼が後を絶たないという。トレンドが目まぐるしく移り変わる現代社会の中で、なぜ成果を出し続けられるのだろうか。柴田さんの仕事の流儀に迫る。

目の前のことに一所懸命打ち込むうちに他者に認められ、次々と扉は開けるものだと思います。
大事なのは、いただいたチャンスを勝負所と受け止め、行動できるかどうか。
私は「準備が8割」とよく言いますけれど、人としての準備を徹底した人だけが、チャンスを掴めるのです

柴田陽子
ブランドプロデューサー

――柴田さんが率いる事務所、通称「シバジム」は渋谷ヒカリエを筆頭に、様々なブランディングを手掛けてこられたそうですね。

〈柴田〉 
私たちは「Make a Beau­tiful Brand」というビジョンの下、400を超える企業や商品のブランディングに携わってきました。社員数30名、うち9割が女性という小さな会社ですが、2024年には創業20年を迎えました。

私たちがここまでやってこられたのは、シバジムらしい「イズム」があったからだと思います。シバジムでは社員全員で共有したい価値観をビジョンやバリューとして言語化しています。中でもシバジムの哲学を明示しているのが、フィロソフィーにある「道の真ん中を歩こう」です。

仕事でも人生でも、日の当たる道の真ん中を大手を振って歩いていきたい。これを私たちの変わらぬ信念として、どんな時でもこの解決策は正攻法なのかを自問自答し、隅々まで追求してきました。

そしてこの精神を胸に私たちが実現したいのは、先ほど述べたビジョンにあるように、「美しいブランドをつくりたい、つくれる会社になりたい」という夢です。

――美しいブランドとは、どういったものでしょうか。

〈柴田〉 
本質的な価値があり、長くお客様に応援してもらえるもの。時代やマーケットを捉え、成功を得られるものと定義しています。

そもそもブランドとは何か。……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~(全4ページ)
◇美しいブランドをつくりたい、つくれる会社になりたい
◇目の前のことに一所懸命打ち込むうちに扉は開ける
◇この世に乗り越えられない困難はない
◇グランツリー武蔵小杉はかくして誕生した
◇働くことは生きること

プロフィール

柴田陽子

しばた・ようこ――昭和46年神奈川県生まれ。大学卒業後、外食企業に入社し、新規業態開発を担当。その後、化粧品会社での商品開発やサロン業態開発などを経て、平成16年「柴田陽子事務所」を設立。ブランドプロデューサーとして、コーポレートブランディング・店舗プロデュース・商品開発など多岐にわたる業務を請け負う。「グランツリー武蔵小杉」総合プロデュースの他、「渋谷ヒカリエ」レストランフロア、ローソン「Uchi Café SWEETS」、ルミネ、日本交通などのブランディングに携わる。著書に『勝者の思考回路』(幻冬舎)など多数。


編集後記

4月1日(水)、表参道の事務所を訪ねると、柴田さんは笑顔で私たちを迎えてくださいました。60分という限られた時間の中でも、営業活動を一切しなくても選ばれ続ける所以や人間的魅力を感じ取ることができました。

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