2 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
世のため、人のために生きることが最上の喜び 渡邊直人(王将フードサービス社長)
全国に730店舗以上を構える中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービス。先代の急逝を受け、10年前から同社の舵を取り、食材の国産化をはじめとした経営改革を打ち出すことで過去最高の売上高へと導いたのが渡邊直人氏である。氏の卓越した経営手腕はいかにして培われたのか。関東地域の店舗拡大に奔走した若き日々を振り返っていただき、経営者としての原点に迫る。
最後は胆力で覚悟を決め、決断を下すしかないのだと実感します。
実は決断の時点で正しい選択はありません。大事なのは、決断したことを正解にするために何をするのか、です。
具体的にポジティブに仕掛けていけば、自ずと結果はついてきます
渡邊直人
王将フードサービス社長
私の二十代は、掲げた目標に向かってがむしゃらに行動し続けた十年間でした。多くの失敗を重ねましたが、溢れる体力と気力を奮い立たせ、失敗を恐れずに経験を積んだことが、経営者としての礎を築いたのだと自負しています。
いまの時代を生きる若者は、目覚ましい技術の発展によって利便性が高まる一方、情報が錯綜する社会に煩わしさを覚えているかもしれません。王将に情熱を注ぎ続けた私の半生が、将来に不安を抱く若者の一助になれば幸いです。
大阪府で生まれ育ち、高校卒業後の1974年、地元の桃山学院大学に入学しました。ところが、当時は学生運動の真っ只中で、入学早々に大学が閉鎖されてしまいます。無駄な時間を過ごしても仕方がない、いましかできない体験をしたいと思い至り、多種多様なアルバイトに励みました。
陸送やガソリンスタンドをはじめとした多岐にわたる仕事の経験もさることながら、様々な人生を背負う方に巡り合ったことは、かけがえのない財産です。中でも忘れられないのは、……
▼「人生を変えた運命の出逢い」「一つひとつの経験に意味がある」「必ず実現すると決めて打ち込む」等、王将に情熱を注ぎ続けた渡邊氏の足跡には、二十代を生きる上で欠かせない人生の要諦が詰まっています。全文は本誌をご覧ください!
プロフィール
渡邊直人
わたなべ・なおと―—昭和30年大阪府生まれ。54年桃山学院大学を卒業後、王将チェーン(現・王将フードサービス)に入社。関東エリアマネージャー、常務を経て、平成25年前社長の大東隆行氏の死去に伴い、社長に就任。原材料の国産化や最新鋭の餃子製造機械を備えた東松山工場の建設をはじめとした経営改革を断行し一層の躍進を遂げる。令和5年3月期には過去最高の売上高930億円を記録。
編集後記
「時代が移ろいゆく中でも不変なもの、変えてはいけないものがある一方、思い切って変えていけなければいけないこともあると思うんです」。こちらが質問を投げかける間もなく、渡邊社長は自身の思い、二十代の体験談を滔々と語ってくださいました。お話はもちろん、真っすぐ未来を見据えた視線と思いが詰まった力強い語り口に何度も心を震わされた、あっと言う間の90分でした。
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