2 月号ピックアップ記事 /第一線で活躍する女性
山登りではなく川下りの生き方 野崎治子(京都大学理事)
毎号分野を問わず、人生を真剣に生き、一隅を照らしている女性にフォーカスしている連載「第一線で活躍する女性」。創刊当初より読者の皆様からの高い人気を得ている人気連載です。
今月は、分析・計測機器のグローバル企業である堀場製作所で女性初の執行役員を務めた後、現在は母校である京都大学で理事を務める野崎治子さんにご登場いただきました。
この正解のない時代には、何をやっても不正解にはなりません。仮に正解だと思っても、時代と共に環境は変化していくのでいつまで正しいか分からない。
それよりも、自分が選んだ選択を正解にする努力、その過程を楽しむことが大事だと思うんです
野崎治子
京都大学理事
──野崎さんは分析・計測機器のグローバル企業である堀場製作所で女性初の執行役員を務めた後、現在は新天地で挑戦されていると伺いました。
〈野崎〉
堀場の役員は2022年3月まで9年間務め、4月からは京都大学の常勤理事として広報活動などに従事しています。新卒で堀場の子会社に入ってから40年以上が経ち、そろそろリタイアかなと考えていたところにオファーをいただいて、青天の霹靂でした。
人生100年時代の一生を24時間に譬えると、定年が視野に入り出す50歳はまだ正午なんですね。75歳でようやく午後6時、これからもうひと踏ん張りという勢いですので、私もまだまだ頑張らなくてはと考えているところです。
これまで曲がりなりにも働いて来られたのは、いろいろな人のサポートやご縁があったからですけど、その方々に直接恩返しをするよりも恩送り、次の世代によりよい環境や機会を提供する生き方をしていきたいと思っています。
プロフィール
野崎治子
のざき・はるこ――京都府生まれ。昭和53年京都大学卒業後、ホリバコミュニティ入社。55年堀場製作所移籍、平成13年人事教育部長。26年に同社女性初の執行役員に就任。令和4年に退職後、京都大学理事を務める。現在西日本旅客鉄道、積水化学工業の社外取締役も務める。
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