2 月号ピックアップ記事 /インタビュー
元気で強い日本の復活を世界は望んでいる ロバート・D・エルドリッヂ(政治学博士)
〝元気で強い日本〟の実現のために、様々な政策提言を行っているアメリカ人のロバート・D・エルドリッヂ氏。「いればいるほど日本が好きになる」という大の親日家であるエルドリッヂ氏に、世界の目から見た日本の素晴らしさや可能性、そして「失われた30年」と言われる長期停滞に苦しむ日本を蘇らせる処方箋をお話しいただいた。
人の幸せ、国の礎は最小限の家族、地域の繋がりの中にある。この一人ひとりの立志が、世界が待ち望む元気で強い日本へ繋がっていく。
そう信じていますし、私も大好きな日本のためにこれからも力を尽くしていく思いです
ロバート・D・エルドリッヂ
政治学博士
――エルドリッヂさんは政治、外交、教育などよりよい日本を実現するための様々な政策提言を精力的に発信しておられます。そもそもアメリカ人であるエルドリッヂさんが、なぜそこまで日本のことを考えてくださるのでしょうか。
〈エルドリッヂ〉
1つには、日本が好きで仕方がないということです。もしかしたら何かの罠に嵌っているのかもしれませんが(笑)、いればいるほど日本が好きになり、「恩返ししなくてはいけない」という気持ちが強くなっていく。実は初めて来日した時は、1年の滞在予定だったんです。それがいつの間にか33年になりました。
――ああ、気づけば33年に。
〈エルドリッヂ〉
2つには、特に戦後、日本は世界の発展のために多くの貢献をしてきました。私は仕事で世界50か国を訪れてきましたけれども、まぁ、とある隣国は別にして、ほとんどの国が「強く元気な日本」を望んでいます。
しかし、ここ何十年も日本は停滞し、潜在的な能力を発揮できていない現実がある。ですから、世界の感覚から見て日本ならではのよいところ、かつて持っていたけれどもいまは失ってしまった特性をもう一度見直し、復活させるお手伝いをすることで、混乱しているいまの世界に正しい方向を示す日本に、再びリーダーになってほしいという思いがあるんです。
プロフィール
ロバート・D・エルドリッヂ
1968年アメリカ・ニュージャージー州生まれ。パリ留学を経て1990年にバージニア州リンチバーグ大学国際関係学部卒業。その後、文部省JETプログラムで来日。1999年神戸大学大学院法学研究科博士課程修了。政治学博士号取得。2001年より大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授。2009年在沖縄海兵隊政務外交部次長に就任(~2015年)。現在、国内外の数多くの研究機関、財団、およびNGO・NPOに兼務で所属しながら、講演会、テレビ、ラジオで活躍している。国際教育、防災、地方創生に関するコンサルタントとしても活動。『オキナワ論』(新潮新書)『トモダチ作戦』(集英社)『教育不況からの脱出』(晃洋書房)など著書多数。
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