心の底から湧き上がる悔しさが人生のバネになる 小林幸子(歌手)

来年芸能生活60周年を迎える歌手・小林幸子氏。NHK「紅白歌合戦」への34回出場をはじめ、歌謡界に数多の功績を残してきた一方、近年はネット動画を介して若者からも絶大な支持を集めている。しかし、10歳のデビューから15年間は辛酸を嘗めた日々だった。氏の波瀾万丈な下積み時代を通じて、運命を切り開く要諦を探る。
[写真提供:幸子プロモーション]

思い込みを捨て、思いつきを拾う——。この心掛け一つで、計り知れない学びを得られるのです

小林幸子
歌手

10歳での歌手デビューから気づけば来年60周年を迎えます。山あり谷ありの歩みを振り返ると、感慨深いものが込み上げてきます。

私はこれまで礼儀作法はもちろん、教養や男女の機微に至るあらゆる物事を芸能界で学んできました。その一つひとつがいまの私を形づくっていると実感します。

新潟市で精肉店を営む両親の元、三姉妹の末っ子として生まれ育ちました。幼い頃から母の接客姿に惹かれ、大人になったら母のようになりたいと思ったものです。

そんなある日、突然父に「幸子、来週東京見物に行こう」と言われ、連れて行かれたのが、テレビ局の予選会場でした。歌好きの父が内緒で応募した素人のモノマネ番組に当選していたのです。

突然歌いなさいと言われ戸惑いながらも、歌うことが好きだった私は精いっぱい歌いました。するとどんどん勝ち進みグランドチャンピオンになり、審査員を務めていた昭和を代表する作曲家の古賀政男先生から直々にスカウトされたのです。

父は歓喜したものの、家庭的な母は生き馬の目を抜くような芸能界への挑戦を猛反対し、夫婦喧嘩が絶えなくなりました。親族会議を開いても埒が明かず、ついには私に決定権が委ねられました。

▼「恩師・古賀政男氏に学んだこと」「歌うことは生きる手段だった」「努力は必ず誰かが見ている」等、誰もが知る歌手・小林さんの知られざる下積み時代には、逆境に屈せず、道を切り開くヒントが詰まっています。全文は本誌をご覧ください!

プロフィール

小林幸子

こばやし・さちこ―—昭和28年新潟県生まれ。39年『ウソツキ鴎』で歌手デビュー。54年『おもいで酒』が200万枚突破の大ヒットを記録、日本レコード大賞「最優秀歌唱賞」をはじめとする数々の歌唱賞を受賞。同年NHK「紅白歌合戦」初出場。以降34回出場を果たす。舞台、テレビドラマ、声優、バラエティなど多方面で活躍し、来年芸能生活60周年を迎える。著書に『ラスボスの伝言 小林幸子の「幸」を招く20のルール』(小学館)など。


編集後記

誰もが知る歌謡界の重鎮・小林幸子さん。取材では若かりし頃の自身を宿すかの如く、一つひとつの言葉に感情を込めながらお話しくださいました。明るく周囲を笑顔にするお人柄の中に並々ならぬ意志の強さが垣間見え、本物とは何たるかを肌で感じた90分でした。誰もが知る小林さんの知られざる下積み時代をぜひご一読ください。

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