7 月号ピックアップ記事 /インタビュー
向かい風の時には自分に深みをつけよ 堤 裕(紀文食品社長)
竹輪や蒲鉾、おでんの具材など、家庭でもお馴染みの水産練り物でトップシェアの紀文食品。社長の堤裕氏は、激務の合間に毎年多数の本を読む読書家だが、かつては本など必要ないと思っていた時期もあったという。学ぶことの大切さに目覚め、仕事や人生の知恵を求めて真剣に書物と向き合うようになったきっかけは何だったのだろうか。
学びを通じて自分という人間を養っていく。その1つの手段が読書です
堤 裕
紀文食品社長
――堤社長は、読書から得た学びを仕事や人生に生かしてこられたと伺っています。
〈堤〉
子供の頃からいろんな本を読んできましたけれども、いまはその頃のように、ただ好きな本を読んで楽しむといった読書とは全然違うものになっていますね。私の場合、地方の合弁会社への出向を終え、東京へ戻ってきた40代半ばから仕事や人生の知恵を求めて真剣に本を読むようになりました。
その頃から、読んだ本をこんなふうに手帳に記録しているんです。
2002年が48冊。その後67冊、171冊、143冊、146冊と増えていって、コロナ禍で自宅にいることの多かった2020年には292冊読んでいます。
――多忙な社長業の合間に、随分たくさん読んでおられますね。
〈堤〉
本を読むのは、主に片道1時間の通勤電車の中です。大体2日に1冊くらいのペースで読んでいますが、これだと思った本は付箋を貼りながら何度も繰り返し読みます。特に2007年に取締役総務本部長になり、社員教育に携わるようになってからは、読書に対する真剣味も随分増してきたように思います。
プロフィール
堤 裕
つつみ・ひろし――昭和31年静岡県生まれ。55年慶應義塾大学経済学部卒業、紀文(現・紀文食品)入社。取締役総務本部長、常務取締役マーケティング室長、取締役兼専務執行役員秘書室長などを経て、平成29年社長に就任。
特集
ピックアップ記事
-
対談
良書の学びが我が人生を創ってきた
佐藤義雄 (住友生命保険特別顧問)
前田速夫(元『新潮』編集長)
-
対談
佐藤一斎に学ぶ人間学
窪田哲夫(ジョルダン非常勤監査役)
上寺康司(福岡工業大学教養力育成センター教授)
-
エッセイ
安岡正篤講話録 『活学』に学ぶもの
三木英一(英斎塾塾長)
-
エッセイ
人生を豊かにする一生モノの読書術
鎌田浩毅(京都大学名誉教授)
-
エッセイ
国語力が子供たちの人生の土台をつくる ~東京いずみ幼稚園の挑戦~
小泉敏男(東京いずみ幼稚園園長)
-
インタビュー
向かい風の時には自分に深みをつけよ
堤 裕(紀文食品社長)
-
インタビュー
自分を変え、夢を叶えるための読書
望月俊孝(ヴォルテックス代表)
-
インタビュー
明日の成長に祈りを込めて
甲斐拓也(福岡ソフトバンクホークス選手)
-
エッセイ
渡部昇一先生に学んだ自己修養と読書
江藤裕之(東北大学大学院教授)
-
対談
人間学の学びが子供たちに与えるもの ~日本一に輝き続ける学校は何が違うのか~
野田一江(箕面自由学園高等学校チアリーダー部監督)
岩城規彦(中村学園女子高等学校剣道部監督)
好評連載
ピックアップ連載
月刊誌『致知』のバックナンバー
バックナンバーについて
バックナンバーは、定期購読をご契約の方のみ
1冊からお求めいただけます
過去の「致知」の記事をお求めの方は、定期購読のお申込みをお願いいたします。1年間の定期購読をお申込みの後、バックナンバーのお申込み方法をご案内させていただきます。なおバックナンバーは在庫分のみの販売となります。
定期購読のお申込み
『致知』は書店ではお求めになれません。
電話でのお申込み
03-3796-2111 (代表)
受付時間 : 9:00~17:30(平日)
お支払い方法 : 振込用紙・クレジットカード