「諦めなければ夢は必ず叶う」 このひと言に込めた思い 宮本亞門(演出家)

世界を舞台に活躍し続ける演出家の宮本亞門氏。十代の頃に抱いた夢を決して諦めることなく、一歩一歩着実に歩みを進め、夢を掴み取ってきた。自殺未遂や引き籠りなど、辛い過去を経てきた宮本氏だからこそ、「生きる素晴らしさ」を語ったその言葉には迸るエネルギーが宿っている。

夢は自分の思い描いたタイミングでは来ないかもしれません。それでも、思い続ければ必ず実現する、そう身を以て学びました。

宮本亞門
演出家

「演出家には最も遠い人」
 周りからそう揶揄されるほど人見知りで気の弱かった僕が、演出家という夢を掴み取ることができたのは、ひとえに強烈な願望を抱き続け、諦めなかったからでしょう。人とうまくコミュニケーションを取れず、生きる希望も見出せなかった十代は、自殺未遂を繰り返し、引き籠りも経験しました。そんな暗闇の中でも夢を見つけ、失敗を重ねつつも演出家になった僕の、決して煌びやかでない歩みが少しでもお役に立てればと願い、振り返ってみたいと思います。
(中略)
 僕は演出家として有名になりたかったわけではありません。人間不信になった過去を持ちながらも、いまこうして生きている奇跡、人生の素晴らしさを一人でも多くの人に届けたい。その一心で無我夢中に走り続けてきました。
 29歳でようやく夢を叶えることができましたが、途中弱気にもなりましたし、ぶれそうになったこともありました。しかし、絶対に夢を捨てなかった。僕が唯一したことはそれだけです。夢は自分の思い描いたタイミングでは来ないかもしれません。それでも、思い続ければ必ず実現する、そう身を以て学びました。
 僕の二十代を綺麗事抜きでひと言で表すとすれば、「人や社会への不信感と希望との狭間で葛藤し続けた十年」でした。夢へ向かって挑戦する時……

プロフィール

宮本亞門

みやもと・あもん――昭和33年東京都生まれ。62年29歳の時に『アイ・ガット・マーマン』で演出家デビューを果たし、現在はミュージカル、ストレートプレイ、オペラ、歌舞伎など、ジャンルを越える演出家として国内外で幅広い作品を手掛ける。平成16年には演出家として東洋人初のニューヨークのオン・ブロードウェイにて『太平洋序曲』を上演、同作はトニー賞4部門でノミネート。令和2年、コロナ禍で立ち上げた「上を向いてプロジェクト」が注目を集める他、同年10月には演出を手掛けたミュージカル『生きる』を再演。著書に『上を向いて生きる』(幻冬舎)など多数。


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