7 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
悩んだ分だけ人はより高く飛べる 森岡 毅(戦略家・マーケター)
独自のマーケティング手法を武器に、経営危機に瀕していたUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)をV字回復へと導いた森岡毅氏。再建成功の原点は、20代の頃に重ねてきた挫折と失敗の経験にあるという。森岡氏が歩んだ道のりといま若者に伝えたいメッセージ。
いま私が声を大にして伝えたいのは、人生の中で最も体力・気力に溢れた20代の時期に、自分が注ぎ込む仕事に対してワクワクしたくないか、ということだ
森岡 毅
戦略家・マーケター
いま私が声を大にして伝えたいのは、人生の中で最も体力・気力に溢れた20代の時期に、自分が注ぎ込む仕事に対してワクワクしたくないか、ということだ。
それは安心して楽に達成できることを毎日繰り返していては決して得られないと思う。ワクワク充実した人生を送るために、チャレンジは不可欠なのだ。自分にとって意味のあるチャレンジが何なのかを、しっかり考えていただきたい。
当然ながら、度が過ぎると人間は壊れてしまう。私自身もその瀬戸際を歩いたことが何度もある。ただ、壊れないようにと温存していてもチャレンジはできないし、自分にとってもう限界だと思う時、本当の限界はそこにはない。もっと先にある。人間の脳は8対2くらいで楽なほうにバイアスをかけているという。だから厳しいほうに8割踏み込んでも大丈夫なのだ。
プロフィール
森岡 毅
もりおか・つよし――昭和47年兵庫県生まれ。平成8年神戸大学経営学部卒業後、P&G入社。日本ヴィダルサスーン、北米パンテーンのブランドマネージャー、ウエラジャパン副代表などを経て、22年⑭ユー・エス・ジェイ入社。24年より同社チーフ・マーケティング・オフィサー、執行役員、マーケティング本部長。29年に退社し、マーケティング精鋭集団「刀」を設立。最新刊に『苦しかったときの話をしようか』(ダイヤモンド社)がある。
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