12 月号ピックアップ記事 /インタビュー
『小学国語教科書』に懸ける思い 国語力こそ日本の未来を開く 齋藤孝(明治大学文学部教授)

国際的な学力テストで、かつてトップクラスだった日本人の読解力が大きく低下している。読解力、即ち国語力の低下は国力の低下に直結すると警鐘を鳴らす齋藤孝氏。近く弊社より発刊される『小学国語教科書』に込めた思いを交え、国語教育を通じて我が国がこの死中に活を見出す道をお話しいただいた。

名文は、世のため、人のために懸命に闘ってきた先人たちの魂の履歴書です。その尊い精神を受け継いでいくことによって、直面する困難を乗り越えていく力が確実に養われていくはずです
齋藤孝
明治大学文学部教授
私はこの度、致知出版社から『齋藤孝の小学国語教科書』を上梓することになりました。
この度本書を上梓するのは、コロナ禍という厳しい試練に直面する社会に、自分のこれまでの知見を踏まえた理想の国語教科書を通じて国語力というものの大切さを訴え、死中に活を見出す手がかりを得ていただきたいという願いがあるからです。
国語力を向上させていく上で最も効果的な学習は、名文に親しむことです。名文には、それを書いた人物の優れた精神が宿っています。精神という形のないものに、形を与えていくのが言葉です。名文とは、先達の優れた精神を継承し、分かち合うための尊い文化遺産なのです。
プロフィール
齋藤孝
さいとう・たかし――昭和35年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。著書に『齋藤孝のこくご教科書小学一年生』『国語力がグングン伸びる1分間速音読ドリル』(共に致知出版社)など多数。
編集後記
『齋藤孝の小学国語教科書』が、近日弊社より発刊されます。著者の明治大学教授・齋藤孝さんが本書に込めた思いは、日本人の国語力や読書力の低下を日本衰退の一因と捉える本誌も共鳴するものがあります。

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