人生の長さは自分で決められないけれど、人生の幅は自分で決められる 小出 操(どりーむ社長)

毎号分野を問わず、人生を真剣に生き、一隅を照らしている女性にフォーカスしている人気連載「第一線で活躍する女性」。創刊当初より読者の皆様からの高い人気を得ている人気連載です。今月は埼玉県本庄市・美里町で介護施設「どりーむ」を経営する、小出操(こいで・みさお)社長にご登場いただきました。
〈写真:施設内での運動会の様子。毎月様々なイベントが催される〉

「今日という一日は残りの人生のスタートの日」

小出 操
どりーむ社長

──「泣き虫の私が覚悟を決めた時」と題して、よく講演をされるそうですね。

小出
 そうなんです。人が生きていくことって、ものすごく大変なことだと思うんです。人それぞれ人生が違って、節目節目で決断を迫られる時が多々あります。それはすべてが笑顔でできるわけではないなと。特に私は泣き虫で、これまでの68年間の人生で普通の方の何十倍も覚悟を決めなければならない時が多かったので、それは一段と実感しています。

──身内を看取られることが多かったと伺っています。

小出
 私が39歳の時に父が亡くなり、3年後に母を、その3年後に祖母を、また4年後には息子を、そしてそれから6年後に姉を亡くしました。特に、母はピック病と呼ばれる若年性認知症を患い、介護の苦労を経験しましたし、自分が産んだ子供が自分より先に亡くなるという、天と地がひっくり返るほどの悲しみも味わいました。

 大切な大切な家族の死をたくさん経験したからこそ、哀しさ、辛さが人一倍分かるような気がします。「どりーむ」のお客様の中には、お子さんを先に亡くされた方もいますし、言葉には出しませんが長い人生の中で艱難辛苦を抱えて生きている方もいらっしゃいます。人の心は見えないからこそ、心に寄り添うサービスができれば……と思っています。
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〈小出さんはこのような波乱の半生を経て、事業の道をどのように深めていかれたのでしょうか。気になる続きはインタビュー全文は本誌にて!〉

プロフィール

小出 操

こいで・みさお――昭和28年埼玉県生まれ。身内の死や介護をきっかけに、平成18年52歳の時にどりーむを創業。現在デイサービスセンターなどを3か所運営。令和4年には住宅型有料老人ホームを開設し、介護サロンやカフェなど新業態もスタートさせる予定。本庄市倫理法人会9代目会長などを歴任。


編集後記

小出操社長は、まさにご自身の場でご自身にできる努力をし、一隅を照らされている方でした。地位や名誉、お金ではなく、純粋に心からの願いで他のために尽くされ続ける小出社長。介護施設の利用者さんから親しみを込めて「社長さん」「操さん」「おばちゃん」などと呼ばれているそうですが、その一面からも小出さんのお人柄が伝わってくるようでした。

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