教育に飽和点はない 井上裕美(日本IBM取締役執行役員)

「世界をより良く変えていくカタリスト(触媒)となる」をパーパスに、コンピュータの原型である汎用コンピュータや商品のバーコードを生み出すなど、情報技術によって社会を変革してきた米IBM。その日本法人である日本IBMは、システム開発や運用保守、アウトソーシングまで一気通貫したサービスを提供している。取締役執行役員を務める井上裕美さんに入社からの歩みを振り返っていただき、現場社員として、経営者として、それぞれ大切にしてきたことを伺った。子会社で日本IBMグループ史上最年少(当時)の女性社長も務めた井上さんの心がけには、道を切り拓く要諦が詰まっている。

何かを任されるということは、自分ならできると見込まれたということ。チャンスをいただいた時は、その期待を受け止め、精いっぱいやり切ることが大切だと思います

井上裕美
日本IBM取締役執行役員

──井上さんは日本IBMの執行役員として、事業を牽引されていますね。

〈井上〉
当社の母体である米IBMは、「世界をより良く変えていくカタリスト(触媒)となる」をパーパスに、コンピュータの原型である汎用コンピュータや商品のバーコードを生み出すなど、情報技術によって社会を変革してきた歴史を持ちます。

その日本法人である当社は設立から89年を迎え、金融、製造、流通、公共機関など、あらゆる業界のお客様を相手に、システム開発や運用保守、アウトソーシングまで一気通貫したサービスを提供しています。

私は2003年の入社以来、システムエンジニアとして官公庁を中心にお客様のコンサルティング、システム開発、運用保守に携わってきました。

2020年から昨年まで、子会社である日本IBMデジタルサービスの社長を務め、今年からは日本IBMに戻り、執行役員を務めています。

──経営者としてどんなことを意識されていますか。

〈井上〉
IBM創設者の言葉に、「教育に飽和点はない」というものがあるんです。

我々はテクノロジーの会社ですから、日進月歩で進化する最新技術を絶えず追い続けなければ、お客様のニーズにお応えすることはできません。

ですから私自身も、常に学び続けることを意識しています。……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~
◇創設者の姿勢から学んだこと
◇誰も拾わない仕事を拾う
◇子育ての経験を活かし、人を活かす経営を体得
◇日々是前進、一期一会

プロフィール

井上裕美

いのうえ・ひろみ――昭和55年東京都生まれ。平成15年日本IBM入社。官公庁を中心にコンサルティング、システム開発、運用保守に携わり、令和2年日本IBMデジタルサービス社長就任。7年同社社長を退任し、現在は日本IBM取締役執行役員を務める。


編集後記

新卒で入社し、叩き上げで現在の立場を築いた井上さん。「誰も拾わない仕事を拾う」「頼まれたらまずやってみる」「失敗したら逃げずに向き合う」という新人時代からの心がけを伺い、納得しました。現場社員、経営者、そして母として──。それぞれの立場で掴んだ真理が鏤められており、ご自身の境遇に合ったヒントが得られるはずです。

2026年9月1日 発行/ 10 月号

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