10 月号ピックアップ記事 /私の座右銘
忍耐と信用 比屋根祥行(エーデルワイス社長CEO)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。今回ご登場いただいたのは、個人店から日本有数の洋菓子メーカーとなり、創業60周年を迎える現在、11の直営ブランドを展開するエーデルワイスの比屋根祥行社長です。
沖縄石垣島を15歳で旅立ち、菓子職人として徒手空拳で事業を興した故・比屋根毅会長から、40歳と若くして経営のバトンを継承。偉大な創業者の後を継ぐ覚悟が定まった原点、その後数々の新ブランドを立ち上げる中で、経営を自らの手で担う転機となったエピソードなどを披瀝いただきました。
「忍耐と信用」
忍耐強く頑張っていれば、必ず信用がついてくる。
創業時に定められたこの社是(しゃぜ)は、創業者であり父である故 比屋根毅(ひやね・つよし)の実感です
比屋根祥行
エーデルワイス社長CEO
「人生無一事」──何もないところからすべては始まる。
これは菓子職人であり、1966年に開いた7坪の店、エーデルワイスを国内有数の洋菓子メーカーへ育てた当社会長、父・比屋根毅が生涯好んだ言葉です。
高級洋菓子の「アンテノール」、フランス発祥のブーランジュリー「ル ビアン」、ベルギー王室御用達の老舗菓子店の伝統を継ぐ「ヴィタメール」……私共のブランドに通底するのは、会長から職人たちへ受け継がれた、一切妥協のない本物のお菓子づくりです。
個人店の枠を超え、現在11もの直営ブランドを擁する〝ブランドプロデュースカンパニー〟に成長できた大きな理由は、そこにあるでしょう。おかげさまで今年、創業60周年の節目を迎えることができました。
この60年は、「人生無一事」を地で行く会長の創業の歩みを抜きには語れません。
1937年、海に囲まれた沖縄石垣島で生を享けた会長は、いつか世界を旅したいと夢見て無線通信士を志し、15歳で島を出立。不退転の覚悟で家族との連絡を絶ち、通信士試験のため那覇から大阪へ出てきました。
ところが、思わぬ壁に阻まれます。稼ぎ口を探しに職業安定所に行くと、いまと違い、沖縄出身というだけで奇異の目を向けられたのです。
「内地の人に負けるものか」。これが会長のハングリー精神に火が点ついた原点です。……(続きは本誌にて)
~本記事の内容~
◇商店街の外れ、7坪の店から業界随一の洋菓子メーカーへ
◇会社の存続危機に芽生えた後継者としての覚悟
◇スイーツイノベーションカンパニーを目指して
プロフィール
比屋根祥行
ひやね・よしゆき――昭和37年兵庫県生まれ。62年法政大学卒業後、証券会社勤務を経て平成2年父・比屋根毅氏が創業したエーデルワイスに入社。取締役を経て14年より社長。令和6年ベルギー王国より「レオポルド勲章オフィシエ章」受章。
編集後記
「アンテノール」「ヴィタメール」……神戸を中心に全国で知られるブランドを多数展開するエーデルワイス。一度はその商品を口にしたことがあるのではないでしょうか。比屋根祥行社長は、カリスマであった父・比屋根毅会長の奮闘を幼い頃から見て育ち、大学在学中のある出来事をきっかけに、自分が何としても会社を守るという覚悟を固められ、今日までその通りに歩んでこられました。後継者という大きな使命に立ち向かい、創業60周年を機にさらなる高みへ会社を導こうとする気概と実践に、学びをいただきました。

特集
ピックアップ記事
-
対談
運をつかむ生き方
坂口志文(大阪大学特別栄誉教授)
北川 進(京都大学副学長)
-
対談
何が勝運を呼び寄せるのか
王 貞治(福岡ソフトバンクホークス会長)
栗山英樹(北海道日本ハムファイターズCBO)
-
対談
あの日から私の経営者人生は始まった ~妻の経営奮闘記~
山本久美(エスワイフード代表)
山口久美子(玄品グループ関門海社長)
-
エッセイ
人生の主役は自分 ~小出義雄監督と共に歩んで~
有森裕子(元女子マラソン日本代表)
-
エッセイ
恭黙の人・貝原益軒に学ぶ運命をひらく極意
山崎光夫(作家)
-
インタビュー
当たり前に思える一つひとつが奇跡そのもの
山下欽也(岩泉ホールディングス社長)
-
インタビュー
人間学の学びが僕の運命を変えた
亀井潤一郎(大阪府堺市倫理法人会会長)
-
インタビュー
人間教育で勉強も人生も大逆転が起きる
木村吉宏(ヒューマレッジ創業者)
-
エッセイ
越後瞽女・小林ハルの生き方が教えてくれたもの
萱森直子(越後ごぜ唄「さずきもん」主宰)
好評連載
バックナンバーについて
バックナンバーは、定期購読をご契約の方のみ
1冊からお求めいただけます
過去の「致知」の記事をお求めの方は、定期購読のお申込みをお願いいたします。1年間の定期購読をお申込みの後、バックナンバーのお申込み方法をご案内させていただきます。なおバックナンバーは在庫分のみの販売となります。
定期購読のお申込み
『致知』は書店ではお求めになれません。
電話でのお申込み
03-3796-2111 (代表)
受付時間 : 9:00~17:30(平日)
お支払い方法 : 振込用紙・クレジットカード







