危機に直面する皇統を守る 葛城奈海(皇統を守る国民連合の会会長)

我が国の皇位継承が男系男子に限られていることについて、国連の女性差別撤廃委員会から、「女性差別」であると、問題視する勧告がなされていることをご存じでしょうか。それに対し、皇統を守る国民連合の会会長・葛城奈海さんが、有志ともに立ち上がり、スイス・ジュネーヴにて反論スピーチを行いました。本記事ではその現地での取り組みと共に、皇室を守り続ける大切さを語っていただきました。
【写真=国連の女性差別撤廃委員会でスピーチする葛城さん】

親が子を思うが如く、国民を大御宝(おおみたから)として大切にしてくださっているご存在を、国民もまた敬愛し、天皇と国民が君民一体となった国柄を受け継いできたのが、日本といえるでしょう

葛城奈海
皇統を守る国民連合の会会長

2024年10月、私はスイスのジュネーブへ赴きました。国連の女性差別撤廃委員会で、皇位継承問題についてスピーチをするためです。

事の起こりは2020年3月。女性差別撤廃委員会から日本政府へ送られてきた質問状の中に、「皇室典範について、現在は皇位継承から女性を除外するという決まりがあるが、女性の皇位継承が可能になることを想定した措置についての詳細を説明せよ」という文言がありました。

つまり国連は、皇位継承が男系男子に限られているのは女性差別であると言いたいわけです。

これを放置すると問題化され、「日本の皇室典範は女性差別」という認識が国連のお墨付きで広がっていくことが危惧されました。

奇しくもその前年、私は「皇統を守る国民連合の会」(守る会)を立ち上げ、会長に就任したばかりでした。情報をくださった「なでしこアクション」代表の山本優美子さんから勧められ、すぐに意見書を提出しました。

そして2024年、女性差別撤廃委員会で8年ぶりとなる日本への対面審査が実施されることになり、政府代表団の審査会に先立ち、私たちNGO団体にもスピーチをする場が与えられました。そこで私たちは、再度意見書を提出した上で、実際に現地に赴いて直接意見を述べることにしたのです。

……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~
◇男系男子の皇位継承は女性差別?
◇僅か35秒の勝負にすべてを注ぎ込んで
◇求められる世界への発信力
◇天皇の祈りに包まれて生きている日本人

プロフィール

葛城奈海

かつらぎ・なみ――東京都生まれ。東京大学農学部卒業後、自然環境問題・安全保障問題に取り組む。俳優などを経て、平成23年から尖閣諸島海域の実態をレポート。27年防人と歩む会会長、令和元年皇統を守る国民連合の会会長にそれぞれ就任。他に元予備3等陸曹。予備役ブルーリボンの会幹事長。北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」でアナウンスを担当。著書に『戦うことは「悪」ですか』(扶桑社)『日本を守るため、明日から戦えますか?』(ビジネス社)など。


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