8 月号ピックアップ記事 /私の座右銘
素行自得 池田一義(埼玉りそな銀行シニアアドバイザー)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。
今回ご登場いただくのは、国内有数の規模を誇る都市銀行の一つ、りそなホールディングスの中核をなす「埼玉りそな銀行」シニアアドバイザーの池田一義さんです。バブル破綻後の不景気の中、20年ほど前に億単位の公的資金注入、事実上の国有化に追い込まれた同社はいかに再生を果たしたのか。それを牽引した故・細谷英二氏の下で一心不乱に改革を推し進めた池田さんが心中に留める古典、そして座右の章句とは。
〈応接間に掲げられた渋沢栄一翁の揮毫「道徳銀行」の前で〉

「素行自得(そこうじとく)」
~立派な人間はどんな逆境にあっても、その境遇に最も相応しい行動を取り、最善を尽くす~
振り返るとこの信条が、自分にも周りにもよい結果をもたらしてくれました
池田一義
埼玉りそな銀行シニアアドバイザー
「うちも潰れるかもしれない」。
幸か不幸か、私の銀行員としての歩みはバブル崩壊で金融不安が広がり、経営破綻が現実味を帯びる中で必死に働いたことが原点にあります。
いまでこそ全国820の有人店舗を構え、埼玉県下で預金と貸出金とも5割に迫るシェアを保持。グループ全体で都市銀行トップクラスの自己資本比率12.85%を誇るりそなグループも、その船出は多事多難でした。
そんな折、偶然手にした城山三郎の『男の生き方四〇選』で政財界の傑物たちの生き方に啓発を受け、ふと、彼らの多くが四書五経、古典を愛読していることに気づいてから、自分も古典を捲るようになりました。中でも愛読したのは安岡正篤やその門弟の伊藤肇の解説書です。
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(続きは本誌をご覧ください)
プロフィール
池田一義
いけだ・かずよし――昭和32年東京都生まれ。明治大学卒業後、埼玉銀行(現・埼玉りそな銀行)入行。平成16年りそなホールディングス執行役を経て、26年同社長。令和2年会長、4年より現職。埼玉県商工会議所連合会会長、明治大学理事をはじめ多数の公職に就く。
編集後記
“りそな改革”と呼ばれてメディアに注目を浴びたりそな銀行の再生劇。業界で異例ともいえるお客様目線の取り組みの数々の一部始終が明かされます。

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