いまの自分は過去のすべての積み重ね 松山照紀(臨済宗妙心寺派松壽山不徹寺住職)

300余年の歴史を紡ぐ兵庫県姫路市の尼寺、不徹寺。住職を務める松山照紀さんは「すべての女性の駆け込み寺」を目指して、年中無休の無料電話相談、懐石料理やお香、写経の教室をはじめ、様々な活動を行っています。しかし、現在の道に至るまでには学生結婚、20歳での出産、父との別れ、離婚、生死を彷徨った大病など、様々な困難があったと言います。松山さんの波瀾万丈の半生を振り返っていただき、自分らしい人生を生きるヒントを探ります。

私の辿ってきた人生は、一本どころか蛇行、凸凹道もいいところ。まさしく、女のけもの道でした。

でも、かすかに差し込む月明かりに励まされ、道なき道をひた走って、こうして多くの方々の悩みに寄り添うことができているんです。

生きていれば、人生は何度だってやり直せる。そう皆さんに伝えたいですし、私も信じています

松山照紀
臨済宗妙心寺派松壽山不徹寺住職

──松山さんは兵庫県姫路の尼寺にて、多くの人々の悩みに耳を傾けているそうですね。

〈松山〉 
私が25代目住職を務める「不徹寺」の成り立ちは、1688年に遡ります。俳人であった田ステ女により、女性のための修行道場として姫路に創建されました。一時的に男性が継いだ時期もありますが、尼僧によって代々守られてきた、恐らく日本で唯一のお寺だと言い伝えられています。

このような流れを汲みまして、2016年に住職に就任した際には、女性のために何かしたいという漠然とした思いがありました。ただ、1年考えてみたものの、名案は浮かびません。ではとにかくやってみようということで始めたのが、お寺でのお悩み相談でした。

──女性の悩みに寄り添いたいと。

〈松山〉 
私も悩みを一人で抱え、死んでしまいたいと塞ぎ込んだ時期がありましたから……。心身共に追い詰められた女性たちの最後の砦になりたいと思ったんです。

つい先日も、、……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~
▼すべての女性の駆け込み寺を目指して
▼学生結婚、20歳での出産、父との別れ、離婚、大病……
▼偶然の邂逅から48歳で出家
▼生きていれば何度だってやり直せる

プロフィール

松山照紀

まつやま・しょうき――昭和37年福岡県生まれ。大学生だった20歳の時に妊娠、学生結婚するも、離婚してシングルマザーに。手に職をつけるべく看護師を志す。医療の限界や迷いを感じていた37歳の時に坐禅と出逢い、48歳で出家。平成28年より現職。「すべての女性の駆け込み寺」を目指し、無料の電話相談などに取り組んでいる。著書に『駆け込み寺の庵主さん:心のモヤモヤ「供養」します』(双葉社)がある。


編集後記

家族の突然の死や深刻な病など、想像を絶する辛い経験を振り返っていただきながらも、軽妙な語り口でお話しされる姿が印象的でした。「生きるということはそれだけで素晴らしい」。幾多の艱難辛苦を乗り換えてきた松山さんの半生には、自らの悩みを受け入れ、よりよい人生を生きるヒントが詰まっています。

2024年7月1日 発行/ 8 月号

特集 さらに前進

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