夢をかたちに 宅島壽雄(宅島グループ会長)

長崎県雲仙市小浜を拠点に、県内で総合建設業や観光業をはじめとした多種多様な事業を展開する宅島グループ。父親が営んでいた建設会社の経営のバトンを託され、売上高200億円、社員数500名を超える企業グループへと導いてきたのが宅島壽雄氏、82歳である。様々な山坂を越え、地域と共に歩んできた経営人生を辿りながら、事業発展の秘訣に迫る。
【写真=宅島建設が手掛けた5000坪の小浜海岸と小浜臨海部(小浜マリーナ)埋立地。体育館や公立病院、商業施設などが立ち並び、地域の交流の場になっている】

夢がなければ、人は精進しない。
夢と情熱を持って、明るく前向きに考えていけるか。その差が結果を分けるのだと思います

宅島壽雄
宅島グループ会長

――宅島会長が率いる宅島グループは今年で設立75周年の節目を迎えたそうですね。

〈宅島〉 
私が親父の創業した宅島建設に入った1965年当時は、社員10数名の小さな会社でした。いまではグループ全10社、全体で500名を超える社員、売上高約200億円の規模へと成長しました。

振り返れば、ここ長崎県雲仙市小浜の町と共に歩み、育てられたように思います。経営理念「感謝・誠実・報恩」に則り、地域への恩返しとして多岐にわたる事業に邁進してきたことが、今日の発展に繋がったのではないでしょうか。

私は今年で82歳になりましたけど、いまもグループ9社の社長を務め、毎日7時に出社しては現場にも足を運びます。一回見とったら、どういう仕事をしているかよく分かるからね。だから土日も休みなしですよ。

――とても82歳とは思えないバイタリティーに圧倒されます。宅島グループが多くの人々から支持される理由を教えてください。

〈宅島〉 
地域密着で一つひとつの仕事を積み重ねてきたことが、よかったんかなと。グループの中核を成す宅島建設は長崎県南部を中心に、土木工事から公共建築、民間のビル建設まで幅広く手掛けています。特にインフラ整備や災害時の迅速な復旧といった社会基盤を支えていることが評価され、公共工事に数多く携わってきました。

それから、2000年にM&Aで参画した大石建設は県北エリアに拠点を構え、港湾工事に優れた建設会社です。この2社でうまく棲み分け、県内全域をカバーしている点が強みといえます。

他にも、……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~(全4ページ)
◇小浜の地と共に歩み来て75年
◇進取果敢な姿勢で道を切り開いた創業者
◇事業発展の鍵となった3つのキーワード
◇父の夢を実現した5,000坪の埋立工事
◇夢がなければ、人は精進しない

プロフィール

宅島壽雄

たくしま・としお――昭和19年大阪府生まれ。40年日本大学短期大学卒業後、宅島建設に入社。54年社長就任。平成23年会長就任。27年旭日小綬章受章。現在は大石建設やプラス建販をはじめ、グループ9社の社長を務める。


編集後記

東京から飛行機と車で約4時間半。宅島建設が本社を構える長崎県雲仙市小浜は日本一熱い源泉を誇る温泉地だけに、各地で湯煙が立ち上り、風情が感じられました。宅島会長は好好爺のような佇まいで、この地と共に歩んできた経営人生をイキイキと話される姿が印象的でした。取材後、会長のご厚意で宅島グループが運営する「雲仙小浜温泉 寿楽(じゅらく)」にて豊かな海の幸に舌鼓を打ちながら、眺めた橘湾に沈む美しい夕日に癒されました。

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