人生という河を最後まで泳ぎ抜く——がんになった緩和ケア医が語る人間の尊厳 関本 剛(関本クリニック院長)

緩和ケア医として、これまで1,000人以上もの患者を看取ってきた関本 剛氏は、2年前、自身の体もがんに侵されている事実を突きつけられた。重篤な病を抱えつつ、いまなお活動を続ける氏の心に去来するものは何か。人間の生と死を見つめてきた医師が至った境地を、自身を突き動かす思いを交えてお話しいただいた。
【写真:患者さんに真摯に向き合う関本氏】

人生という河を向こう岸まで泳ぎ切ってこそ己の命を全うできるし、泳ぎ切る力を持っているのが人間だと思います

関本 剛
関本クリニック院長

仏教詩人の坂村真民さんに、
「鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ」
という作品があります。渡り鳥が大海を次の目的地まで飛び続けなければならないように、人間もがんになったからといって「溺れる者」になったわけではなく、人生という河を向こう岸まで泳ぎ切ってこそ己の命を全うできるし、泳ぎ切る力を持っているのが人間だと思います。

プロフィール

関本 剛

せきもと・ごう――昭和51年兵庫県生まれ。関西医科大学卒業後、同大学附属病院、六甲病院緩和ケア内科勤務を経て、在宅ホスピス「関本クリニック」院長。緩和ケア医として1000人以上の看取りを経験する。平成31年ステージ4の肺がんと診断され、治療に取り組みながら医師としての仕事を続ける。著書に『がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方』(宝島社)。


編集後記

自らもがんと闘病を続ける緩和ケア医の関本剛さん。ご自身の病と向き合う中で辿り着いて人間の尊厳、人間を最後に支えるもの……それは支えてくれる家族、友人、知人たちの祈りだったといいます。また、関本さんが苦難の中で励みにした様々な先人たちの言葉にも、最後の瞬間まで人生を前を向いて生き抜くヒントが詰まっています。

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