愛心から発せられる言葉は必ず相手に伝わる 田崎由美(マザーズスマイルアンバサダー協会代表理事)

子育てのノウハウではなく、母親と子供の「心と自信を育む」ための講座を実施されている田崎由美さん。単なる言葉ではなく、愛心・真心から出た言葉には、目に見えない大きな力が宿っているといいます。難病を患ったご子息の闘病を支える中で田崎さんが掴んだ学びを、ご自身の言葉で語っていただきました。

言葉は生きる力になると実感しているからこそ、よい言葉を使う習慣を身につけ、自分の手で人生を切り拓く人が一人でも増えることを願っています

田崎由美
マザーズスマイルアンバサダー協会代表理事

―― 一年間の入院生活は三歳の息子にとっても、私たち夫婦にとっても辛く苦しいものでした。子供の将来、家族のことなど不安要素はいくらでもあり、それは病院の相部屋で懸命に闘っていた他のご家族も同様でした。
 しかし不思議なことに、病室には温かな空気が流れていたのです。きょうも生きていてくれた、きょうも無事に過ごせた。毎日そうした小さな感謝や愛に溢れ、皆の心が温かな気持ちで満たされていました。
 たとえ子供が薬をのむことを拒んでも、のみたくない気持ちは受け止めながら、周囲にいる家族が「でも、あなたに生きていてほしいから、薬をのんでほしい」と本音を伝える。そうした心の通ったやり取りが毎日行われていました。辛く苦しくはありましたが、決して不幸ではなかったのです。
 ・・・
 以来、子供の根っこ、心と自信を育むにはどうすればいいかを考えることがライフワークとなりました。

プロフィール

田崎由美

たざき・ゆみ――昭和49年福岡県生まれ。短大卒業後、日産自動車メーカー直営のショールームに入社、結婚を機に退職。2児の母であり、息子の大病を機に命と向き合うようになる。12年間の専業主婦を経て、平成24年からマザーズスマイルアンバサダー協会の前身マザーズスマイルコミュニケーションを立ち上げる。これまでに3,700名以上に親子のコミュニケーションのあり方を伝え続ける。


編集後記

「一人でも多くのお母さんと子供を幸せにしたい」、切実な願いを込めてお母さん向けの講座を開くマザーズスマイルアンバサダー協会代表理事の田崎由美さんのお話から、言葉の大切さを考えさせられます。

2021年8月1日 発行/ 9 月号

特集 言葉は力

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