1 月号ピックアップ記事 /インタビュー
歴史と人物に学ぶ〝人望力〟の磨き方 瀧澤 中(作家・政治史研究家)
優れた才能があっても人生や仕事に失敗する人がいる一方で、特別な能力がなくても大きな仕事を成し遂げる人がいるのはなぜだろうか――その答えは、「この人にならついていこう」と思わせる人間的魅力、即ち〝人望力〟の差にあると、作家・政治史研究家の瀧澤中氏は言う。歴史と人物の研究に長年向き合ってきた瀧澤氏に、豊富な事例を交え、自らの人生や人材・組織の運命を切りひらく人望力の要諦を紐解いていただいた。
最初は形だけでもよいから、人望力のある人物の言動を真似てみる。それを続けていくと、いつの間にか自分の内面が変わっていきます。自分の内面が変わり言動が変われば、周囲の反応も変わる。周囲が変われば運命はよりよい方向にひらけていくはずです
瀧澤 中
作家・政治史研究家
様々な歴史上の人物や事例から人望力について考えてきました。そこから見えてくる「人望力のあるリーダーの共通点」は、やはりすべての基礎に慈愛、「仁」の心を持っていることだと私は思います。
よくリーダーが備えるべき3つの要素として「知・仁・勇」が言われますが、どんなに知識や知恵があり決断力・実行力に優れていても、相手を思いやる「利他心・共感力」が基礎になければ、「知」も「勇」も活きてこないのです。
私心をなくして利他心に生きることは、なかなかできることではありません。しかしそこに人物に学ぶ、歴史の事例に学ぶ意味があります。
「この人は、こうだったから人望を集められたんだ」
と、歴史上の人物を人望力の視点から読み解くことで、自然と自分の中に人望力を養う生き方の基準のようなものができてくるはずです。
プロフィール
瀧澤 中
たきざわ・あたる――昭和40年東京都生まれ。日本経団連・21世紀政策研究所「日本政治タスクフォース」委員歴任。著書に『「戦国大名」失敗の研究』『「幕末大名」失敗の研究』(共にPHP文庫)『秋山兄弟-好古と真之』(朝日新聞出版)『ビジネスマンのための歴史失敗学講義』(致知出版社)など多数。
編集後記
最後に人の人生、運命を決めるものは何か―。作家・政治史研究家の瀧澤中さんに、人物・歴史の豊富な事例をもとに運命をひらく〝人望力〟の要諦を紐解いていただきました。
特集
ピックアップ記事
-
対談
運命をひらくリーダーの条件
柳井 正(ファーストリテイリング会長兼社長)
岡田武史(FC今治オーナー)
-
対談
日本よ自立国家たれ 活路はそこにしかない
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
中西輝政(京都大学名誉教授)
-
インタビュー
かくして成功の扉はひらかれた
津田雄一(「はやぶさ2」プロジェクトマネージャ)
-
インタビュー
困難を乗り越える感性型リーダーシップ十か条
芳村思風(思風庵哲学研究所所長)
-
インタビュー
芸術の力で人々に癒しと感動を与えたい
水上卓哉(画家)
-
インタビュー
歴史と人物に学ぶ〝人望力〟の磨き方
瀧澤 中(作家・政治史研究家)
-
インタビュー
人や社会のお役に立ててこそ事業であり、企業である
中山哲也(トラスコ中山社長)
-
インタビュー
不可能を可能にした青いバラプロジェクト
田中良和(サントリーグローバルイノベーションセンター 上席研究員)
-
インタビュー
日本語こそが世界を平和にする鍵
金谷武洋(言語学者)
好評連載
ピックアップ連載
バックナンバーについて
バックナンバーは、定期購読をご契約の方のみ
1冊からお求めいただけます
過去の「致知」の記事をお求めの方は、定期購読のお申込みをお願いいたします。1年間の定期購読をお申込みの後、バックナンバーのお申込み方法をご案内させていただきます。なおバックナンバーは在庫分のみの販売となります。
定期購読のお申込み
『致知』は書店ではお求めになれません。
電話でのお申込み
03-3796-2111 (代表)
受付時間 : 9:00~17:30(平日)
お支払い方法 : 振込用紙・クレジットカード