4 月号ピックアップ記事 /インタビュー
誰かが一歩を踏み出すために 三代達也(車椅子トラベラー)
高校時代のバイク事故で歩けない身となりながら、車椅子で世界一周を成し遂げた三代達也氏。絶望の淵から見事に立ち直った旅人が、世界を歩いて掴んだもの、そしていまもなお歩き続ける理由を伺った。
僕が旅をする本当の理由は、誰かが一歩を踏み出すきっかけを得てもらうこと
三代達也
車椅子トラベラー
(三代さんは、車椅子で世界一周をなさったそうですね。)
三代
2017年の8月に日本を発ち、270日かけて世界23か国、42都市以上を回ってきました。途中、体調不良や所用で二度帰国しましたけど、最後まで介助者に同行してもらうこともなく、単独で世界一周を実現することができました。
(介助者もなく単身で。それは驚くべきことです。)
三代
僕は18歳の時にバイク事故で頸髄を損傷して、歩けない体になってしまいました。両腕も十分動かなくてバンザイもできませんから、車椅子を操るのも大変で、障碍のランクではかなり重いほうになります。
でも、そんな僕が一人で世界を旅するのを誰かが見て、一歩踏み出す勇気を得てもらいたい。自分はダメだ、自分には無理だと思い込んでいる人が、心のバリアを破るきっかけを得てくれたらいいな、という思いがあるんです。
プロフィール
三代達也
みよ・たつや――昭和63年茨城県生まれ。18歳の時にバイク事故で頸髄を損傷。車椅子生活となる。会社員時代に一人でハワイ旅行。海外の暮らしに憧れ、ロサンゼルスやオーストラリアに短期滞在。その後世界一周を決意し、約9か月間に23か国42都市以上を回る。帰国後は講演を通じて車椅子だから“こそ”の旅の魅力を伝える一方、旅行会社のスペシャルサポーターとして国内外観光地のバリアフリー調査やツアーの企画などに関わっている。著書に『No Rain,No Rainbow 一度死んだ僕の、車いす世界一周』(光文社)がある。
編集後記
車椅子トラベラーの三代達也さんには、事故から立ち直り世界一周に挑んだ経緯、旅に懸ける思いをお話しいただきました。
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