迷い抜き、悩み抜き、目の前の仕事に一所懸命立ち向かう 小路明善(アサヒグループホールディングス会長)

アサヒビールを中核会社として、飲料・食品で多種多様なブランドを展開するアサヒグループホールディングス。2016年から同社の舵取り役を担い、卓越したリーダーシップで過去最高の売上高へと導いたのが、小路明善氏である。小路氏の原点にあるもの、それは若き日に与えられた持ち場で積み重ねた努力に他ならない。その自身の歩みと共に20代を生きる上で大切な心構えを伺った。

迷ったら、この迷いはどこから来ているのか、本質的な原因を突き詰めていく。

もしかしたら、20代の間に答えが見つからないかもしれない。

けれども、勇気を振り絞り、悩みの深淵に自分の心身を追い込んでいくと、20代なりの光明が見えてくるはずです

小路明善
アサヒグループホールディングス会長
(写真:経営者としての原点となった労働組合時代)

20代、私にとってそれは迷い抜き、悩み抜いた、まさしくカオスな10年間でした。様々な葛藤を抱え時に翻弄されながらも、迷いや悩みを避けることなく自分を追い込んできたことが、今日の私を築き上げてくれたように思います。

長野県松本市で生まれ育ち、幼い頃から代わり映えのしない日々に辟易していました。変化のある環境で大きな刺激を受けたい。その思いは日に日に強まり、大学進学を機に上京を決心、最初に合格通知が届いた青山学院大学法学部に入学したのです。

期待と不安に胸を膨らませ、始まった都会生活はすべてが刺激的でした。法律の勉強はついていくのに必死でしたが、居合道愛好会に入ったり、スペイン料理店でアルバイトに励んだり、充足感に満ちた毎日そのものでした。

ところが、大勢の人々に囲まれて過ごすにつれ、違和感が募っていきました。どんどん個性が埋没していくような感覚に陥り、しまいには自分の存在感が全く感じられなくなってしまったのです。

どうやって個性や強みを発揮していけばいいのだろうか。……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~
◇迷い抜き、悩み抜いた20代
◇成果=能力×努力+外的要因
◇ビジネス人生、終わった瞬間
◇「声なき声を聞いてくれ」
◇非凡な努力を積み重ねる

本記事では全3ページにわたって、小路氏の若かりし歩みを振り返っていただきました。目の前の仕事に一所懸命立ち向かってきた小路氏の足跡には、あらゆる年代に通ずる仕事・人生の要諦が凝縮されています。全文は本誌をご覧ください!

プロフィール

小路明善

こうじ・あきよし――昭和26年長野県生まれ。50年アサヒビール入社。東京支社特約店営業部長などを経て、平成13年執行役員として経営戦略、人事戦略等を担当。23年アサヒビール社長に就任。28年アサヒグループホールディングス社長を経て、令和3年より現職。


編集後記

事前にお送りしていた質問事項に対し、入念な準備をしてくださっていた小路会長。こちらが質問を投げかける間もなく、自身の思い、20代の体験談を滔々と語ってくださいました。悩み抜き、迷い抜きながらも与えられた持ち場で日々奮闘していた小路会長の等身大の姿に、多くの若者が心を鼓舞されるはずです。

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