11 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
己の使命に向かって無償の努力に徹せよ 宮原博昭(学研ホールディングス社長)

約20年間減収減益に喘いでいた学研を13期連続増収&8期連続増益のV字回復に導いた宮原博昭氏。出版や学習塾をはじめとした教育事業に加え、医療・福祉事業拡大等の経営改革を断行してきた。その豪胆無比な人格、経営手腕はいかにして培われたのか。勤務地限定職から社長に就任した足跡と共に、二十代へのエールを伺った。
【写真=戦闘機のパイロットを目指し、過酷な訓錬に勤しんでいた防衛大時代の宮原氏】

目の前の仕事を運命だと受け入れ、たとえ周りと衝突しようと、万難を排して邁進する。自信過剰なくらいの「とんがった人間になる」ことが、その後の人生の選択の幅を広げていくと実感します
宮原博昭
学研ホールディングス社長
私の二十代を回顧すると、幾多の逆風に向かって突き進んだ、まさに「忍耐」の10年間でした。紆余曲折を経て、教育に己の使命を見出し、一所懸命励むも報われなかった。けれども見返りを求めず、目の前の仕事に徹し切る姿勢を貫いたことが、経営者としての基盤を養ったと自負しています。
広島県の医師の家系に生まれ、両親からは「世のため、人のために生きろ」と常日頃から言い聞かされたものです。そして、神戸に移り住んだ小学5年生の頃に読んだ司馬遼太郎の『竜馬がゆく』に感銘を受け、命を懸けるような仕事がしたい、人生で何かを成し遂げる生き方を全うしたいという使命感を強く抱きました。
最終的に高校生の頃には国防に携わりたいという信念のもと、進路を防衛大学校に定め、無事入学を果たします。
▼「使命感に駆られ教育の道へ」「努力は絶対に裏切らない」「逡巡の罪」等、防衛大から教育の道を志した宮原さんの足跡には、艱難辛苦を乗り越え、自らの使命を全うする秘訣が詰まっています。全文は本誌をご覧ください!
プロフィール
宮原博昭
みやはら・ひろあき―—昭和34年広島県生まれ。防衛大学校卒業後、貿易商社勤務。61年に学習研究社(現・学研ホールディングス)入社。学研教室事業部長、執行役員、取締役を経て、平成22年学研ホールディングス社長に就任。教育と医療福祉を中核とした事業改革を牽引し、13期連続増収、8期連続増益のV字回復を果たす。著書に『逆風に向かう社員になれ』(学研プラス)『M&A経営論:ビジネスモデル革新の成功法則』(東洋経済新報社)など。
編集後記
全盛期には670万部に到達した学術雑誌『学習』『科学』が休刊に追いやられ、約20年間減収減益に陥っていた学研を見事V字回復へと導いた宮原さん。時折見せる鋭い眼光と言葉の節々に宿る教育への情熱、使命感の強さに思わず圧倒されました。地域限定職としてキャリアをスタートさせ、経営者の道に辿り着いた宮原さんの生き方から、自らが信じる道を貫くヒントを探ります。

特集
ピックアップ記事
-
対談
人生を幸福に生きる知恵——「ヨブよ、腰に帯して立ち上がれ」
前田万葉(ローマ教皇庁枢機卿)
鈴木秀子(文学博士)
-
インタビュー
学問せよ 団結せよ 闘争せよ
佐々井秀嶺(インド仏教最高指導者)
-
対談
幸福な生き方と死に方
帯津良一(帯津三敬病院名誉院長)
小澤竹俊(めぐみ在宅クリニック院長)
-
エッセイ
脳科学が明らかにした「誰もが幸せになれる法則」
岩崎一郎 (脳科学者)
-
インタビュー
「タイヨーの奇跡」はこうして実現した
清川照美(タイヨー副社長)
-
インタビュー
がん闘病が教えてくれた私の幸福の条件
池田雅之(早稲田大学名誉教授)
-
インタビュー
自分の中にあるインクを出し切る
岩田 稔(阪神タイガース コミュニティアンバサダー)
-
対談
企業繁栄への道——幸福の創造を求めて
青谷洋治(坂東太郎会長)
徳満義弘(南薩食鳥社長)
-
対談
幸福な国・日本をいかに実現するか
小堀桂一郎(東京大学名誉教授)
田久保忠衛(杏林大学名誉教授)
好評連載
ピックアップ連載
バックナンバーについて

バックナンバーは、定期購読をご契約の方のみ
1冊からお求めいただけます
過去の「致知」の記事をお求めの方は、定期購読のお申込みをお願いいたします。1年間の定期購読をお申込みの後、バックナンバーのお申込み方法をご案内させていただきます。なおバックナンバーは在庫分のみの販売となります。
定期購読のお申込み
『致知』は書店ではお求めになれません。
電話でのお申込み
03-3796-2111 (代表)
受付時間 : 9:00~17:30(平日)
お支払い方法 : 振込用紙・クレジットカード