昨日の我に今日は勝つべし 齋藤勝己(東京個別指導学院社長)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、トップとして貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。今回ご登場いただいたのは、東京個別指導学院社長・齋藤勝己氏です。
個別指導塾の先駆けである同社は現在全国に269の教室を持ち、講師としてアルバイトを希望する大学生の応募が相次いでいるといいます。少子化が進む昨今において業績を伸ばしてきたのが、1998年にホテル業界から転身、2014年に社長となった齋藤氏。その胸中には常に、厳しい状況においても自己を前進させる座右の銘がありました。

困難にぶつかった時、座右銘が「昨日の自分を超えているか」と問いかけてきます。事実は常に一つ、ただし解釈は無数です。問いが思考をつくるのであり、経験から何を学ぶかが未来をつくるのです

齋藤勝己
東京個別指導学院社長

小中高生を対象に、目標達成まで伴走する個別学習指導を行う当社の直営教室は全国に269。在籍する講師は1万2千名で、約9割は現役大学生です。

事業本部長として教室運営に邁進していた私が社長に就任したのは、2014年のことでした。期せずしての打診でしたが、特別な感慨や抵抗感はありませんでした。

社長とは理念を掲げ、先頭に立ってこれを形づくる「役割」だと考えます。私の場合、当社の個別指導を通じ、一つひとつの教室で生徒と講師が共に育つ。さらにその総和で会社も発展する、そんな経営モデルを思い描いてきました。就任はそこに近づく契機と考え、役割としてお受けしたのです。

私が描いた当社のビジョンは、人の成長の喜びに溢れた事業でした。それは私の座右銘が人の成長に関わる言葉だからかもしれません。

一文は無文の師、他流勝つべきに非(あら)ず
昨日の我に、今日は勝つべし

この座右銘はわが人生のパートナーであり、よきメンター(師)でもあります。

プロフィール

齋藤勝己

さいとう・かつき――昭和39年埼玉県生まれ。62年中央大学卒業後、ホテル業勤務を経て平成10年東京個別指導学院入社。16年同社取締役就任、26年5月より現職。経済同友会幹事。著書に『共創のリーダーシップ 教育のプロが教える、部下と共に成長する関係性のつくり方』(扶桑社)がある。


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