安倍元総理亡き後の日本の行方 小川榮太郎(文藝評論家)

凶弾に倒れた安倍晋三元総理の国葬儀が、令和4年9月27日に執り行われました。厳粛な雰囲気の中、献花台には続々と花が手向けられ、諸外国の要人が多数参列した一方、当日まで反対を叫ぶ人もおり、議論を呼びました。これからの日本はどうなっていくのか。また、私たちはどう処してゆけばよいのか――。生前の安倍元総理を長年、間近に見てきた文藝評論家の小川榮太郎氏に訊きました。
 ※本稿は9月中旬に取材したものです

一部メディアや有識者が事実に基づかない恣意的な情報を流し、政治や国民をコントロールしようとしている。私たちはこの異常な状況に早く気づかなくてはなりません

小川榮太郎
文藝評論家

■民意を無視した国葬反対運動

安倍元総理は、第一次政権(2006年9月~2007年9月)が約1年で倒れ、その後、短命内閣が続き、政権交代を許してしまったことに大きな責任を感じていました。そのため、第二次政権以降、安倍元総理は長期政権を実現することに大変意を尽くしたのです。

なぜならば、長期政権を維持することこそは、そのまま国際的な信用、市場の信用に繋がり、ひいては国民生活の安定に繋がるからです。

政治の要諦は、国民生活を安定させることです。安倍元総理はそのことをよく理解していました。

ですから、多くの国民の信任を受け、長期政権を維持した安倍元総理の業績を無視して国葬に反対し続けることこそ、民意に反することであり、民主主義の敵なのです。一部メディアや有識者が事実に基づかない恣意的な情報を流し、政治や国民をコントロールしようとしている。私たちはこの異常な状況に早く気づかなくてはなりません。

 〈本記事1ページ目より抜粋〉

プロフィール

小川榮太郎

おがわ・えいたろう――昭和42年千葉県生まれ。大阪大学文学部卒業、埼玉大学大学院修士課程修了。著書に『小林秀雄の後の二十一章』(幻冬舎)『「保守主義者」宣言』(育鵬社)『徹底検証「森友・加計事件」─朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)『約束の日 安倍晋三試論 』(幻冬舎文庫)など多数。


2022年10月1日 発行/ 11 月号

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