11 月号ピックアップ記事 /第一線で活躍する女性
「やってみなはれ」精神で、失敗を恐れずチャレンジする 吉雄敬子(サントリーワインカンパニー社長)
毎号分野を問わず、人生を真剣に生き、一隅を照らしている女性にフォーカスしている人気連載「第一線で活躍する女性」。創刊当初より読者の皆様からの高い人気を得ている人気連載です。今月は、サントリー事業会社で初の女性社長となった吉雄敬子さんにご登場いただきました。
当然失敗もありましたけれど、失敗を恐れず新しいことにチャレンジすることをモットーにしてきたから今日があります
吉雄敬子
サントリーワインカンパニー社長
─サントリーさんといえば、弊誌にて1983年に2代目社長を務めた佐治敬三さんに、1991年に3代目社長の鳥井信一郎さんにご登場いただきました。
〈吉雄〉
そうでしたか。1991年と言えば、私が新卒でサントリーに入社した年ですね。
─佐治さんや鳥井さんに社内でお会いされたことはありますか?
〈吉雄〉
大きな会社とはいえ、社内で役員とすれ違うことは多々ありました。佐治敬三会長(当時)とエレベーター待ちが一緒になると、「レディーファーストだから」と私たち新人を先に乗せてくださったのは懐なつかしい思い出です。
先に弊社に入社していた大学の先輩から「のびのび働ける会社だ」と聞いていましたが、本当にその通りで、大変温かな雰囲気でした。
─素晴らしい社風ですね。
〈吉雄〉
社会的にもその頃から女性の総合職も増えていましたし、弊社も女性だからどうということはありませんでした。慣例的に朝のお茶出しだけは新入社員の女性がやっていましたが、それも次第になくなり、時代の流れと共に、結婚や出産で退職する女性も少なくなりました。現在、育休後の復職率はほぼ100%です。
私が産休を取得した2005年はまだそこまで高くはなかったものの、大変働きやすい環境で、年度初めの4月に復職したかったため産後半年で職場に戻りました。そして驚いたことに、戻って数か月で課長の内示を受けたんです。
弊社ではよく「垂直立ち上げ」という表現をしていますが、新商品発売等の際に段階的に生産・販売体制を整えるのではなく、一気に大きく活動展開する手法のことをそう呼んでいます。私の産休明けも同じで、徐々に仕事を元のペースに戻すのではなく、いきなりマネジャーとしてフルで働くようになったので、良くも悪くも大変でしたが(笑)、その後は比較的スムーズに仕事と家庭を両立することができたように思います。
プロフィール
吉雄敬子
よしお・けいこ―昭和43年東京都生まれ。平成3年慶應義塾大学卒業後、サントリー入社。ビール事業部ブランド戦略部課長、サントリー食品インターナショナル食品事業本部ブランド戦略部部長などを経て、令和3年にサントリーワインインターナショナル社長に就任(サントリー事業会社で初の女性社長)。4年より現職。
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