10 月号ピックアップ記事 /インタビュー
みんな違って、みんないい 小島澄人(柿の実幼稚園園長)

神奈川県川崎市に4万坪の広大な敷地を誇り、900名の子供たちがのびのびと育つ柿の実幼稚園がある。41年前にこの園の職員となった現園長の小島澄人氏は、重度の障がいや病気を抱える子供たちを積極的に受け入れ続けてきた。現在も約120名のハンディのある子供たちが健常者と共にイキイキと幼稚園に通っている。「みんな違って、みんないい」をモットーに、人生を幼児教育に捧げてきた小島氏の生き方に迫る。

「いかに心を掛け、言葉を掛け、子供のために汗をかいたか」。それは言葉にせずとも必ず子供に伝わるんです
小島澄人
柿の実幼稚園園長
とにかく、子供たちを信じる、親が信じてほしいということですね。我が子を信じてあげられるのは親しかいませんから。「いかに心を掛け、言葉を掛け、子供のために汗をかいたか」。それは言葉にせずとも必ず子供に伝わるんです。
「生き方の法則」というと、よく曲げない信念を持つことが大事だといわれますが、私は、絶対に曲げないものよりも、違うと思えば変えていく柔軟性のほうが大事なんじゃないかと思うんです。「みんな違って、みんないい」。そんな柔軟な考え方があったからこそ、これだけのお子さんたちを受け入れ続けることができました。
柿の実幼稚園を選んでくれたすべての子供を最高に愛し、子供のために誠心誠意を尽くす。それが私に与えられた使命だと信じています。
プロフィール
小島澄人
こじま・すみと――昭和30年長崎県五島列島に生まれる。クリスチャンの家で育ち、神学校で学びながら慶應義塾大学哲学科を卒業後、高校教師を経て、56年に義父が運営していた柿の実幼稚園の職員となる。59年より同園園長。4万坪の敷地を自ら開墾し、遊び場とするなど、理想とする幼児教育の実現を目指している。
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