3 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
買ってでも苦労をし、一度は死ぬほど懸命に打ち込む経験をしてほしい 杉良太郎(歌手・俳優)
歌手・俳優の杉 良太郎氏。代表曲「すきま風」はミリオンセラーを記録し、主演を務めた「遠山の金さん」「新五捕物帳」などの時代劇で世間を賑わせてきた。15歳から継続する福祉活動にはこれまで数十億円の私財を投じており、ベトナムには152名の里子がいるという。芸能活動と並行して世のため人のために人生を捧げてきた杉氏の原点である20代を辿ることで、そのバイタリティーの源を探る。
若いうちに買ってでも苦労をし、死ぬほど一所懸命に打ち込むこと。その姿勢は必ず誰かの目に留まるものです
杉良太郎
歌手・俳優
昔は俳優の息子というだけで、「金の卵」と言われちやほやされた時代。一方で自分は俳優の息子でも御曹司でもなく、どこでわいて生まれたか分からないボウフラ役者で、いわゆる鉄の卵。蚊になって一刺ししてやると意気込んで、金に見えるまで鉄を磨く。
鉄は磨くことを怠ればすぐにサビてしまいます。けれども努力をすれば光輝く。それは並大抵のことではありませんが、ひたすら芸を磨くことに命懸けで取り組みました。
なぜそれほど打ち込めたのか。そう考えると、幼少期の苦労と二年間の下積み時代、その時に辛酸を嘗め尽くした経験が後に起爆剤になったのだと感じます。とにかく若いうちに血反吐を吐く経験をすること。買ってでも苦労をし、死ぬほど一所懸命に打ち込むこと。その姿勢は必ず誰かの目に留まるものです。
プロフィール
杉良太郎
すぎ・りょうたろう―昭和19年兵庫県生まれ。40年歌手としてデビュー。42年NHKテレビの時代劇『文五捕物絵図』の主演で脚光を浴びる。以降、テレビ時代劇に主演する他、明治座や新歌舞伎座など舞台でも活躍。社会福祉活動は63年間にわたり、現在、法務省特別矯正監、警察庁特別防犯対策監などを務める。平成20年に芸能人初の緑綬褒章、翌年に紫綬褒章受章。2016年度文化功労者。著書に『媚びない力』(NHK出版)など。
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