強い思いが 勝利への道を開く ~レジェンドへの憧れを力に世界の頂点へ~ 澤 穂希(元サッカー日本女子代表) 谷川萌々子(サッカー日本女子代表)

2011年のFIFA女子ワールドカップドイツ大会で、なでしこジャパンのキャプテンを務め、初優勝の快挙を成し遂げた澤穂希さん。そのレジェンドに憧れてサッカーの道一筋に歩み、いまドイツの一流チームFCバイエルン・ミュンヘンで活躍している谷川萌々子さん。世界を舞台に戦ってきたお二人に、それぞれの歩みを交えて、これまで越えてきた試練、人生の夢・目標を実現していくヒントを語り合っていただいた。

サッカーをやり切ったから終わりではなく、人生は一生学び続けていくものだというのが私の実感です。
これからも日々学び勉強し続けて、自分の新たな人生を創っていきたいですね

澤 穂希
元サッカー日本女子代表

<谷川> 
2011年、なでしこジャパンがFIFA女子ワールドカップで世界一に輝いた時、私はまだ6歳でしたけれども、その様子をテレビで見て以来、「自分も澤さんのような選手になりたい」とずっと尊敬し、憧れてきたんです。

もちろんキャプテンとしてチームを引っ張っていく姿も格好よかったのですが、何よりアメリカとの決勝戦でコーナーキックから澤さんが決めた同点弾は、いまでも心に残っていて忘れられません。

ですから、きょうは尊敬する澤さんと、こうしてお会いすることができて、すごく嬉しいです。

<澤> 
こちらこそ、そう言っていただけて本当に光栄です。最近のなでしこジャパンの試合を見ていても、谷川さんが出場すると流れがガラッと変わるというか、持ち前のフィジカル、卓越したテクニックも含めて、いまの日本、なでしこジャパンのメンバーにはいないタイプの選手だなと思います。

何より谷川さんの魅力は、大事な場面で試合を決定づけられる得点力ですよ。ここぞという場面でしっかり得点できる選手がいることは、やっぱりチーム全体にすごく大きな影響を与えます。それに体を張った守備、ボールの奪取能力、相手選手を二度追い三度追いできるフィジカルの強さは、いまのなでしこジャパンのメンバーの中でも一番なんじゃないかな。

6歳の時に抱いた憧れ、なでしこジャパンのメンバーとして世界一になるという夢、目標をずっと失わずに持ち続けてきたからこそ、いまも私はサッカーを続けることができています

谷川萌々子
サッカー日本女子代表

〈谷川〉 
ありがとうございます。

普段はロングシュートだったり、攻撃面を評価されることはあっても、守備について触れられることはほとんどないんです。澤さんが初めてかもしれません。

守備は海外のチーム(ドイツのバイエルン・ミュンヘン)でプレーするようになって、より意識して取り組んできたことですから、澤さんの言葉はすごく励みになります。

いまはドイツから日本に戻って一度休みを取り、また来シーズンに向けてトレーニングを再開している状況です。個人的にも相手選手からボールを奪い切る力だったり、守備やフィジカルの部分をもっと強化して、そこから攻撃の起点になっていく動きをもっと増やしていきたいと思っています。

〈澤〉 
佐々木則夫さん(2008~2016年、サッカー日本女子代表監督)ともいろいろ話をするのですが、「いまのなでしこジャパンのメンバーは、澤たちの頃より全然うまい」っておっしゃるんです(笑)。私も本当にその通りだと思います。実際、谷川さんがドイツのトップチームでプレーしているように、私の時代と比べて海外に出ていく日本人選手が増えてきて、世界大会の舞台でも臆することなくプレーできる選手が多くなっているなと感じます。

谷川さんには、ぜひなでしこジャパンを引っ張っていく中心選手として、これからもっと活躍していただきたいと思っています。……(続きは本誌をご覧ください)

本記事の内容 ~全9ページ~
◇世界一に輝いた澤さんに憧れて
◇自分の進むべき道は 自分の意志で決める
◇「うちの娘でその歴史を変えてください」
◇チャンスを掴むか、逃すかは自分次第
◇挫折を乗り越え、世界に挑戦する
◇自分の長所、強みを徹底して磨いていく
◇一人が皆のために、皆が一人のために
◇ハングリー精神が勝利の女神を引き寄せる
◇追い求める目標が人生を創り導いていく

本記事では、世界の舞台で戦ってきた澤さんと谷川さんに、目標を持って努力を重ね、勝利の女神を手繰り寄せる要諦、夢を叶える秘訣を語り尽くしていただきました。

プロフィール

澤 穂希

さわ・ほまれ――昭和53年東京都生まれ。7歳でサッカーを始め、15歳で日本代表に初招集される。ワールドカップ6大会連続出場。平成23年ワールドカップドイツ大会で、キャプテンを務めチームの初優勝に貢献し、大会MVPと得点王に輝く。同年「FIFA 女子年間最優秀選手」を受賞。4度目の出場となったロンドン五輪で銀メダルを獲得。日本代表での通算205試合出場と83得点は、男女合わせて歴代トップ。27年12月に現役を引退。著書に『夢をかなえる。思いを実現させるための64のアプローチ』(徳間書店)『負けない自分になるための32のリーダーの習慣』(幻冬舎)など多数。

谷川萌々子

たにかわ・ももこ――平成17年愛知県生まれ。3歳の時にサッカーを始める。小学校時代は名古屋FCレディース、グランパスみよしでプレー。平成30年、JFAアカデミー福島女子のセレクションに合格し、中学進学と同時に入校。令和4年FIFA U-17女子ワールドカップに日本代表として出場。翌年日本代表に初招集される。6年FCバイエルン・ミュンヘンに加入、スウェーデンのFCローゼンゴードに期限付き移籍し得点王の活躍。同年、パリオリンピック出場。2025年シーズンよりバイエルンでプレー。


編集後記

2011年FIFA女子ワールドカップドイツ大会で、キャプテンとしてなでしこジャパンを初の世界一に導いた澤 穂希さん。その活躍をテレビで見て強烈な憧れを抱いた当時6歳の少女がいました。それが現役の日本代表選手であり、ドイツの名門チームで活躍を続ける谷川萌々子さん、21歳です。世界の舞台で戦ってきたお二人の対談から、努力し続けることの大切さ、逆境を糧に前進する心の持ち方など、夢を実現していく秘訣を学びます。

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